4メートル女性像に住民票/十和田現美

「スタンディング・ウーマン」の特別住民票を手にする櫻田市長(左)と四方館長

 新たな市民は身長4メートル-。青森県十和田市は11日、市現代美術館(現美)を代表する常設展示作品の一つ「スタンディング・ウーマン」に特別住民票を授与した。住民票は今後、イベントなどの際に一般来館者向けにも配布する予定。市はこれを機に、観光振興に加え、市民の芸術文化に対する親しみの醸成を促す。

 「スタンディング-」は、アーティストのロン・ミュエク氏=オーストラリア出身、英国在住=が手がけた高さ4メートル5センチ、幅1メートル55センチ、奥行き1メートル10センチの女性像。人間の皮膚のたるみや透ける血管などの細部を克明に再現しつつ、非現実的なスケールが異彩を放つ。

 市は、2008年の現美開館以来、十和田の地に立ち続け、市民や来館者に愛されてきた作品を「住民の一人」として捉え、28年に迎える開館20周年への歩みの一つに位置づけた。

 作品の前で行われた式典では、櫻田百合子市長が、作品の完成日である07年11月12日を誕生日とした特別住民票を、「作品代理」の四方幸子館長に贈呈。櫻田市長は「街の誇りであり続けて-という思いを形にした。皆さんも彼女の魅力を多くの方々に伝えてほしい」と呼びかけた。

 くしくもこの日は米中枢同時テロから25年。四方館長は「アートは戦争やイデオロギーの対立を超えて、いろいろな方々に愛やメッセージを送っている。その重要性を感じてもらえれば」と話す。

 そして、メッセージを寄せたミュエク氏は次のように謝意をつづった。

 「彼女はいつしか、この美術館に欠かせない存在となりました。特別住民として迎えてくださることで、十和田は、本当の意味で彼女の故郷となります。ここが、彼女の居場所なのです」

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