三内丸山遺跡 見学者950万人達成

950万人目の見学者となった石津陽さん(前列右から2人目)=5日、縄文時遊館

 世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産で国特別史跡の三内丸山遺跡(青森市)の見学者が5日、950万人を達成し、遺跡に隣接する展示体験施設「縄文時遊館」で記念セレモニーが行われた。1994年8月の一般公開開始から30年3カ月での達成となった。

 950万人目となったのは栃木県大田原市の大学生石津陽(あきら)さん(21)。関係者とくす玉を割った後、同遺跡センターの岡田康博所長から記念証を、三内丸山応援隊の佐藤宰代表理事から記念品を受け取った。

 石津さんは父昌弘さん(68)、母亜希子さん(52)=ともに千葉県市原市=と東北地方を旅行中で、同遺跡は初めて訪れたといい「950万人目はすごく驚いた。教科書で名前は知っていて、一度来てみたかった。(復元)建物を見て、昔の日本人がどういう生活をしていたのかを知りたい」と話した。

 岡田所長は節目を迎えたことについて、「非常にうれしい。そして気が引き締まる思い。遺跡の魅力と価値は現地でないと分からない。より多くの人に来ていただけるよう面白い企画を考え、縄文に触れて良かったと思ってもらえるようなサービスの提供を心がけたい」と述べた。

 同遺跡センターによると、昨年度の見学者は24万4579人で、本年度は10月末現在、19万4019人が訪れている。1千万人達成は27年春ごろの見込みだという。


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