秋田内陸線がクラブに一変! 車両貸し切り「DJトレイン」

DJとして乗客を盛り上げた岩見谷さん(右)と溝口さん
 秋田内陸線の車両を貸し切り、「DJ TRAIN」と題して音楽、景色、酒を楽しむイベントが23日、秋田県仙北市の角館駅を発着点に行われた。DJ機材やスピーカーを積み込んだ臨時列車1両が約3時間15分かけて阿仁合駅(北秋田市)との間を往復。車内は大音量の音楽が響き、参加した約30人がクラブさながらの空間を楽しんだ。

 DJとして登場したのは「starRo(スターロー)」の名で米グラミー賞にノミネートされた実績を持つ溝口真矢さん(48)と、「DJ SHINTARO(シンタロー)」として世界最大規模のDJ大会で優勝した経験がある岩見谷慎太郎さん(35)。いずれも仙北市の地域おこし協力隊員として活動している。

 行きは溝口さん、帰りは岩見谷さんが運転席横に設けられたDJブースに立ち、ダンスミュージックを中心に曲をセレクト。乗客は酒を片手に、音楽に合わせてリズムを取ったり、踊ったりした。

 国際教養大の6人グループの一人、上妻花南さん(22)は「レトロな感じの内陸線の車両と自然の景観に若者文化が融合して楽しい空間。いろいろな世代の人と交流できた」と笑顔を見せた。

 イベントは仙北市商工会青年部の有志が主催。世界レベルのミュージシャン2人が在住していて、ローカル鉄道が走る仙北市ならではの特色を生かし、音楽で地域や内陸線の活性化を図ろうと企画した。

 今回は試験的なプレイベントの位置づけで、青年部有志の友人らに参加を呼びかけて実施。次回以降は規模を大きくし、仙北市の名物イベントにしたいと考えている。有志代表の澤田雅亮さん(33)は「地方は若者が遊ぶ場や集う場がないと言われるが、なければつくればいいというのり。非日常の空間を提供できたと思う」と手応えを話した。

 溝口さんは「列車の中で音楽をやりたいと思うミュージシャンは多く、世界中から集まってくるだろう。仙北市だけの特別なイベントとして世界に広がっていくと思う」と強調した。

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