西村京太郎ら5人追想 県近代文学館で作家展

西村京太郎ら5作家にスポットを当てたエクステンド展示

 青森市荒川の県近代文学館で、エクステンド常設展示「昭和から令和の時代を駆け抜けた作家の追想」が開かれている。令和になって亡くなった多くの作家のうち、同文学館に常設展示される青森県の作家13人とのつながりが深かったり、青森県を舞台にした作品を残した5人にスポットを当て、著書や雑誌、新聞記事など計29点を展示している。

 トラベルミステリーの第一人者西村京太郎(1930~2022年)は、青森の高校を卒業した男女の人間模様を描いた「終着駅(ターミナル)殺人事件」で、1981年に日本推理作家協会賞を受賞。さらに「十津川警部」シリーズの十津川警部の相棒が青森県出身という設定もあり、「五能線誘拐ルート」「青森ねぶた殺人事件」など青森県関連の作品を数多く残した。今回は7作品を展示、作品の舞台となった風景写真も添えている。

 作詞家で直木賞作家のなかにし礼(1938~2020年)は、青森市で小中学生時代の7年間を過ごした。<青森にこれほど長居をしようとは思いもよらなかった>。自伝的小説「兄弟」(文芸春秋刊)で、ねぶた祭や海上運行など青森時代の思い出をつづる。

 大正・昭和初期に活動した、弘前市出身の作家葛西善蔵を紹介したのは、芥川賞作家の西村賢太(1967~2022年)。<凶暴性を孕んだ自虐のユーモアを書かせて、この私小説家の右に出る者は未来永劫絶対にない>。「随筆集 一日」(文芸春秋刊)でそう記す通り、同じ私小説家としての葛西を高く評価していたことが分かる。

 また、瀬戸内寂聴(1922~2021年)や石原慎太郎(1932~2022年)が、青森県出身の作家と交流を重ねたことを示す資料も展示。このほか、令和に亡くなった、県人15人を含む約180人の作家をパネルで紹介している。

 同文学館の竹浪直人文学専門主幹は「展示を通して、各作家の本県や、本県出身作家との意外な関わりを知り、作品を読み返したり、新たに読んだりすることのきっかけにしてもらえれば」と話している。

 同展は23年3月下旬まで。開館時間は午前9時から午後5時まで。入場無料。休館日などの問い合わせは同館(電話017-739-2575)へ。

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