「カフェ・デ・ソカロ」6日移転オープン/南部

開店準備中の新店舗で、焙煎したて、ひきたてのコーヒー豆にお湯を注ぐ佐野さん

 コーヒー自家焙煎(ばいせん)の名店「カフェ・バッハ」(東京)に12年間勤め、2019年3月、地元・青森県田子町で自家焙煎コーヒー店「カフェ・デ・ソカロ」を開いた佐野友美さん(44)が、南部町斗賀に店舗を移し6日正午、新たなスタートを切る。ソカロはスペイン語で「町の中心にある広場」を指す。現状、飲食スペースはないが「いずれ、風景を眺めながらゆっくりコーヒーを味わえる、たくさんの人が集まる広場のような店にしたい」と話す。

 大学卒業後、青年海外協力隊として中米・グアテマラに赴任。その時点でコーヒーに対する興味や知識はなかったが、帰国後に大阪の専門学校でパン作りを学んでいる際、カフェ・バッハ社長の話に感銘を受け、就職先に同店を選んだ。

 生豆を一粒一粒確認し、品質の悪いものをはじき、焙煎後も同様の作業を繰り返す。「鮮度の良い、焙煎したての豆は、こんなふうに膨らむんですよ」。ペーパーフィルターにひきたてのコーヒーを入れ、82~83度に調整したお湯を注ぐと、フィルターの中で豆がドーム型に膨らんでいく。

 前職ではパティシエールの仕事が主だったが、田子の店舗に焼き菓子作りのスペースがなく、新たな場所を探していたところ「たまたまのご縁があって」今の場所へ。地元外での開店について佐野さんは「三戸郡はじめ、青森県が私の地元」と話し、地元から離れたという感覚はないという。窓から真っ正面に見える田園風景と、名久井岳がお気に入り。「東京とは流れる時間の速さが違う。とてもぜいたくな場所です」と笑顔を見せる。

 「疲れているときは砂糖を入れてもいいし、濃いと思ったらお湯で薄めてもいい」。コーヒーの飲み方に決まりはないと考える佐野さんが目指すのは、より良いコーヒーライフを体験してもらうための提案役だ。問い合わせは佐野さんの電話(090-2955-0901)へ。

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