21日から「準まつり体制」に入る弘前さくらまつりに、青森県弘前市の老舗「三忠食堂」が3年ぶりに店を出す。「先代から受け継いだ変わらない味を提供したい」。4代目店主の黒沼三千男さん(73)は、新型コロナウイルス禍に負けじと意気込んでいる。
三忠食堂の創業は明治時代。小説「津軽百年食堂」のモデルの一つで、映画化の際にはロケ地になった。まつりには1919(大正8)年の第2回観桜会から店を出している。だが、2020年はコロナ禍でまつり自体が中止、昨年は従業員の健康を優先して出店を取りやめた。
「おじいちゃんの代からずっと休んだことがなかったから。今年はやりたい」。感染者数の高止まりが続く中、迷いながらも3月下旬に出店を決意した黒沼さん。4月に入るとすぐに準備を始め、10日には、そばを食べるおじいさんと女の子の絵でおなじみの看板を設置した。「やっぱりこれがないとね」と頬を緩めた。
コロナ禍以前のまつりでは、プレハブ内に約100座席を用意していた。満開の頃には「朝から晩までお客さんが途切れなかった」。店じまい後の疲れが妙に心地よかった。
今年は感染防止のため、県のガイドラインに従って店内の席数は5分の1ほどに減らす。酒類の提供ができないなど、例年通りの営業とはいかないが「大事にしているのは、味を変えないこと。店の味、おやじから聞いた味を提供し続けたい」と笑った。
営業は21日から。同市和徳町の本店は、16日から5月10日ごろまで休む。
三忠食堂の創業は明治時代。小説「津軽百年食堂」のモデルの一つで、映画化の際にはロケ地になった。まつりには1919(大正8)年の第2回観桜会から店を出している。だが、2020年はコロナ禍でまつり自体が中止、昨年は従業員の健康を優先して出店を取りやめた。
「おじいちゃんの代からずっと休んだことがなかったから。今年はやりたい」。感染者数の高止まりが続く中、迷いながらも3月下旬に出店を決意した黒沼さん。4月に入るとすぐに準備を始め、10日には、そばを食べるおじいさんと女の子の絵でおなじみの看板を設置した。「やっぱりこれがないとね」と頬を緩めた。
コロナ禍以前のまつりでは、プレハブ内に約100座席を用意していた。満開の頃には「朝から晩までお客さんが途切れなかった」。店じまい後の疲れが妙に心地よかった。
今年は感染防止のため、県のガイドラインに従って店内の席数は5分の1ほどに減らす。酒類の提供ができないなど、例年通りの営業とはいかないが「大事にしているのは、味を変えないこと。店の味、おやじから聞いた味を提供し続けたい」と笑った。
営業は21日から。同市和徳町の本店は、16日から5月10日ごろまで休む。