待望のワイン発売「日常取り戻したい」

赤ワインをPRする八木橋社長

 青森県鶴田町のワイン工房「WANO Winery(ワノワイナリー)」が1日、2019年産の町内産スチューベンで製造した赤ワインを発売した。新型コロナウイルスの影響で、予定より1カ月遅れの販売。カフェを兼ねた飲食部門は休業中だが、八木橋英貴社長は「一日も早く日常を取り戻したい」と思いを訴えた。

 販売したのは、ブドウの皮や種を含んだもろみにつけ込み7日間醸した「339 7days」と3日間醸した「339 3days」。7daysは程よい苦みとともに風味に厚みが感じられる辛口に、3daysは滑らかな酸味で軽やかな味わいに仕上がった。

 19年産スチューベンは雨が少なく気候にも恵まれ、充実した食味になったという。昨年10月から始めた仕込み作業も順調に進み高品質なワインが完成したが、新型コロナの余波が直撃。「去年は2月から販売を始めた。今年はもっと味を深めようと熟成期間を長くし4月販売を計画していたが、コロナでそれどころでなくなった」と八木橋さん。

 自粛ムードが広がり、経営するカフェは休業。新作ワインの販売も思い悩んでいたが、「桜が咲いて田植えも近づき、自然は流れている。社会活動は停滞しているが、自分ができることをしなければ」と気持ちを切り替えたと語る。

 店頭販売のほか、配送にも対応する。7days、3daysとも1本750ミリリットル入り1800円(税別)。

 八木橋さんは「下北、八戸、津軽とそれぞれワイン文化が根付きつつある。新型コロナに負けず、県内一丸で盛り上げていきたい」と話した。

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