鶴田のスチューベンワイン 国際コンペ金賞

サクラアワード2024で青森県から唯一金賞を獲得した「縄文の奇跡」を手にする行木さん

 青森県鶴田町の「つがるワイナリー」が同町産スチューベンで造ったワインが、国際コンペティション「サクラアワード2024」で、青森県から唯一金賞を獲得した。同社は前身の「WANO Winery(ワノワイナリー)」から事業承継し、昨年8月に誕生。承継後、初の受賞となった。つがるワイナリーのスタッフでソムリエ資格を持つ行木泰子さん(51)は「ワイナリーとしての実力を認められたと思える結果でうれしい。鶴田町のワインを知ってもらうきっかけになれば」と話している。

 ワノワイナリーは同町でスチューベンを生産していた八木橋英貴さんが2017年にオープンさせた。しかし、昨年1月に八木橋さんが急逝。同8月、木村牧場(つがる市)の木村洋文代表取締役が経営を引き継ぎ、醸造方法や品ぞろえを一新して再出発させた。サクラアワードでは前身時代にも2度金賞を受賞している。

 今回金賞に輝いたのは「縄文の奇跡 赤 2022」で、同町産のスチューベンを100%使用し、三内丸山遺跡(青森市)の地層から採取した酵母で発酵させた赤ワイン。行木さんによると、渋みが強くなく、ジューシーで軽やかな口当たりが特長で、普段の食事にも合わせやすい仕上がりになっている。行木さんは「スチューベンがこんなにワインに向いているんだ、ということを知ってもらえればうれしいし、金賞受賞で可能性が広がったのを感じている。ゆくゆくは海外にも鶴田町と町産ワインを広く知ってもらえたら」と期待を込めている。

 サクラアワードは、ワインに精通する400人以上の女性が審査するコンペ。今回は27カ国から4023のワインがエントリーされた。金賞は審査員の平均点が88~92点のワインに与えられた。「縄文の奇跡」は750ミリリットル入りで3300円(税込み)。つがるワイナリーで販売している。問い合わせは同社(電話0173-23-5703)へ。

WANO Wineryから事業承継したつがるワイナリーの店舗

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