倉本聰さんの点描画展開幕 青森県立郷土館

ギャラリートークで点描画制作の裏話などを披露する倉本さん

 脚本家倉本聰さんの点描画を集めた企画展「森のささやきが聞こえますか 倉本聰の仕事と点描画展」(東奥日報社などによるTTHAグループ、青森朝日放送主催、県立郷土館、東奥日報文化財団共催)が13日、青森市の県立郷土館で始まった。ギャラリートークでは倉本さんがライフワークとする点描画への思いを披露、約300人の来場者は多彩な表情を持つ“表現者”の一端に触れた。

 十数年前からアトリエ周辺や旅先での木々との“対話”を点描画で表してきた倉本さん。シナリオと同様に「木の一本一本に履歴やドラマがある」とし「木や植物も感情を持つ。怒ったり、笑ったりはしないが、特別な感情表現で伝えてくる」と解説した。

 また、12日にスケッチで訪れた深浦町の大イチョウについて触れ「ものすごいものを見せられた。精気を吸い取られ『やられちゃった』という感じ。ただ、青森弁が分からないので何を語っていたかは分からなかった」と観客を笑わせた。

 ドラマ「北の国から」をつくる以前、歌手北島三郎さんの付き人として青森県を巡ったことも披露。「相手の身分などにかかわらずやりとりするサブちゃんの姿を見て、自分はそれまで誰に向けてテレビ作品をつくってきたのかと考えさせられた。青森は思考転換の地だった」と明かし、会場を沸かせた。

 同市と弘前市から訪れた60代の女性2人組は「木々から感じる思いを点描画と文章で表すなんてすごい。1日で見きれないのでまた訪れたい」と話していた。

 同展は8月25日まで。東日本大震災の被災地で描いた「夜の森 桜はそっと呟く」シリーズを含む点描画約120点を展示。また、「北の国から」の撮影セットも見られる。同展は常設展示との相互割引でも観覧できる。

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