ありがとう、マスカットサイダー 陸前高田で31日までイベント

製造を終了するマスカットサイダーが並ぶ道の駅高田松原。感謝を込めたイベントを展開中だ
 陸前高田市気仙町の道の駅高田松原は31日まで、同市の神田葡萄(ぶどう)園(熊谷晃弘社長)の看板商品で、今月末に製造を終了するマスカットサイダーのイベントを展開している。数量限定で販売し、同社の工場などを巡る自転車ガイドツアーやマルシェも開催。東日本大震災を乗り越え、半世紀以上にわたって市民らに愛されてきた「地サイダー」への感謝を込める。

 「Thanks!マスカットサイダー祭」と銘打ち、一角に専用スペースを設ける。サイダー(200円)は平日70本、休日150本を用意し、購入は1日1人6本まで。道の駅オリジナルのTシャツ(3500~4300円)や新発売のトートバッグ(1500円)も並ぶ。

 寄せ書きコーナーも設けられ、市内外のファンが「至極の味」「唯一無二のサイダーをありがとう」などと熱いエールを書き込む。震災時にボランティアで同市を訪れ、とりこになったという大阪府能勢町の自営業中植重治(しげはる)さん(60)は「生産終了は悲しいが、あの味はずっと心の中にある」と感謝した。

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