「御成座」緻密に表現 横須賀・ミニチュア作家が企画展出品

御成座を30分の1のスケールで再現したミニチュア作品と、作者の高橋さん
 秋田県大館市の映画館「御成座」を30分の1のスケールで緻密に表現したミニチュア模型が、神奈川県横須賀市の横須賀美術館で開催中の企画展「縮小/拡大する美術 センス・オブ・スケール展」で展示されている。作者のミニチュア作家高橋勝美さん(75)=同市=は「これまでで最も時間をかけた自信作。多くの人に御成座を知ってほしい」と話している。

 高橋さんは20年ほど前にミニチュア制作を本格的に始め、独学で数々の作品を発表してきた。粘土や布、木などさまざまな材料を使い、昭和の香り漂う、郷愁を帯びた作風が特徴。各地で個展を開いているほか、公募展での入選歴もある。

 以前から「フィルムの映写機がある映写室のミニチュアを作りたい」と考えていた高橋さん。首都圏の歴史ある映画館15件に電話をかけて取材交渉したが、「映写室は映画館の心臓部だから」との理由で全て断られてしまった。諦めかけていたところ、インターネットでたまたま御成座の記事を見つけ、連絡を取ると「『いいですよ』と快く引き受けてくれた」という。

 2016年10月、3泊4日の日程で大館市を訪れ、御成座隣の山田旅館に泊まって建物や設備の撮影・計測に没頭。「スタッフの全面協力がうれしかった。映写技師の方はフィルムの回し方まで細かく教えてくれた。最終日にはきりたんぽ鍋パーティーまで開いてもらって、本当に感謝しかない」と話す。

 制作期間は約2年。高橋さんによると、作品は「昭和51年、4人家族が経営する映画館で、住み込みの映写技師がいる」という設定。スクリーンや客席のほか、切符売り場のダイヤル式電話、ストーブの上に置かれたやかんに至るまで細かく作り込まれている。窓や壁には「荒野の決闘」「二十四の瞳」「シェーン」など名画のポスターを並べて張ってある。

 御成座代表の切替義典さん(46)は「実績のあるアーティストに作っていただき光栄。映画に興味のない人にも、御成座を知ってもらうきっかけになる」と話す。高橋さんは「御成座はずっといたいと思わせる場所だった。秋田の皆さんに支えられてできた作品を見に来てもらいたい」と語った。

 企画展は23日まで。開場は午前10時~午後6時。入場券は一般900円、高校・大学生と65歳以上700円、中学生以下無料。問い合わせは横須賀美術館TEL046・845・1211

大館市

秋田
台風10号、お盆行事に影 西馬音内盆踊りは室内に会場変更
秋田
郷土玩具の専門店、大館にオープン 中山人形や三春張子…
秋田
秋田を満喫!8月は祭り・イベント目白押し!
秋田
最後の「ひない商人祭り」28日開催 大館、盛大に幕引き
秋田
ニホンザリガニ、新たに生息地整備へ 「南限地」大館市に