
マタギが狩りで愛用する伝統的な刃物「ナガサ(山刀)」の工房だった秋田県北秋田市阿仁荒瀬の西根打刃物製作所が改修され、見学施設として開放されている。工房を使っていた職人西根稔さんが2001年に亡くなって以来、家族がそのままの状態で保存していたが、工房設備の説明パネルなどが先月設置され、観光客の人気を集めている。
ナガサは、マタギが狩りの際、武器としてだけでなく、獲物の解体や調理、山中で木の枝を打ち払う際などに使ってきた。現在は猟師のほか、キャンプや釣りなどのアウトドア愛好家からも人気を集め、新築祝いなどの贈答品としても需要がある。
西根さんが亡くなった後、工房は妻誠子さん(74)が引き継いで管理し、西根さんから唯一指導を受けた鍛冶職人で親戚の西根登さん(71)が作ったナガサを販売する場所として活用していた。希望者がいれば見学にも対応していたが、近年は外国人観光客を含め、訪れる人が増えていたという。
改修は地域文化のPRや観光客増加につなげようと、大館、北秋田、小坂、上小阿仁の4市町村でつくる地域連携DMO(観光地域づくり法人)「秋田犬ツーリズム」と、秋田内陸線を運営する秋田内陸縦貫鉄道(北秋田市)が共同で実施。約80万円かけて、設備や展示品を説明する日本語と英語のパネルや、ナガサを並べるテーブル型ショーケースなどを設置した。
工房内には、西根さんが使ったハンマーや砥石(といし)などの道具、刃物を熱する火床(ひどこ)などの設備、愛用していた眼鏡や前掛けなどを展示。熱気に包まれていた往時の雰囲気を国内外に発信している。
誠子さんは「夫が生きていた証しを残したいと思い、工房を保存してきた。開放をきっかけに、多くの人に阿仁を訪れてもらいたい」と話した。
工房は内陸線荒瀬駅から徒歩5分の国道105号沿い。常時見学できる。
ナガサは、マタギが狩りの際、武器としてだけでなく、獲物の解体や調理、山中で木の枝を打ち払う際などに使ってきた。現在は猟師のほか、キャンプや釣りなどのアウトドア愛好家からも人気を集め、新築祝いなどの贈答品としても需要がある。
西根さんが亡くなった後、工房は妻誠子さん(74)が引き継いで管理し、西根さんから唯一指導を受けた鍛冶職人で親戚の西根登さん(71)が作ったナガサを販売する場所として活用していた。希望者がいれば見学にも対応していたが、近年は外国人観光客を含め、訪れる人が増えていたという。
改修は地域文化のPRや観光客増加につなげようと、大館、北秋田、小坂、上小阿仁の4市町村でつくる地域連携DMO(観光地域づくり法人)「秋田犬ツーリズム」と、秋田内陸線を運営する秋田内陸縦貫鉄道(北秋田市)が共同で実施。約80万円かけて、設備や展示品を説明する日本語と英語のパネルや、ナガサを並べるテーブル型ショーケースなどを設置した。
工房内には、西根さんが使ったハンマーや砥石(といし)などの道具、刃物を熱する火床(ひどこ)などの設備、愛用していた眼鏡や前掛けなどを展示。熱気に包まれていた往時の雰囲気を国内外に発信している。
誠子さんは「夫が生きていた証しを残したいと思い、工房を保存してきた。開放をきっかけに、多くの人に阿仁を訪れてもらいたい」と話した。
工房は内陸線荒瀬駅から徒歩5分の国道105号沿い。常時見学できる。