五穀豊穣 心から/岩木山お山参詣始まる

五穀豊穣や家内安全を願って訪れた参拝客=25日午前、岩木山神社

 津軽地方最大の秋祭り・岩木山のお山参詣が25日、青森県弘前市百沢の岩木山神社で始まった。「向山(むかいやま)」と呼ばれる初日は、今月上旬からの大雨の被害を被った農家らも参拝に訪れ、家内安全や五穀豊穣(ほうじょう)を願った。

 つがる市のハーブ農家佐藤浄さん(70)と妻のタイさん(65)夫婦は、3年ぶりに参拝に訪れ「やっぱり来ると安心する。うちの畑も雨で駄目になったところがある。今年はみんな豊作を願ったのでは」と話した。

 地元の名産トウモロコシ「嶽(だけ)きみ」も大雨で被害を受けた。この日は嶽きみなどを売る露店が3年ぶりに出店。岩手県から訪れた小国朋身さん(63)は「大雨の被害を知って心配で来た。皆さんの健康をお祈りした」と語り、妻の文子さん(55)と露店の嶽きみを袋いっぱいに買っていた。

 お山参詣は1984年に国の重要無形民俗文化財に指定された。新型コロナウイルス感染症の影響で、ここ2年間は団体参拝や夜間の登拝の自粛を求めていた。

 2日目の26日に行われる「宵山(よいやま)」は「サイギサイギ」の唱文とともに、参拝者が隊列を組んで神社に集う。旧暦8月1日に当たる27日の「朔日山(ついたちやま)」は、参拝者が夜明け前から岩木山山頂を目指して歩き、御来光を拝む。

弘前市

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