「うどんそば自販機は恋心」 秋田市への思い込めた詩並ぶ

詩を募集した椎木さん
 「秋田市の ももさだ海岸は 新屋にある 誰かの懐のような 海岸です」―。市民が秋田市を思ってしたためた素朴な詩52点が、11日まで市文化創造館に展示されている。

 「拝啓、秋田市」と題して、来館者らを対象に詩を募集したのは、東京都のイラストレーター・椎木彩子さん(38)。全国各地を巡りながら、地元で暮らす人たちの言葉を集め、対話の過程で感じたことや、言葉からイメージを膨らませ、絵と共に一つの空間にまとめる活動をしている。

 椎木さんは今回、市文化創造館の事業の一環で、本県を訪問した。

 館内などに専用の用紙と投函(とうかん)するポストを設置。来館者らに、好きな秋田市の人・モノ・コトをテーマに、「秋田市の」から始まる穴埋め形式の一文を作ってもらい、「言葉集め」に取り組んだ。

 「通町は まちなかにある 心のふるさとのような 商店街」「うどんそば自販機は セリオンリスタにある 少年時代のような 恋心」など、お気に入りの場所やものについての詩が寄せられた。市内の飲食店を「星空のような社交場」と表現した詩もあった。

 「有名なスポットだけでなく、みんなそれぞれ好きな場所があるのだなと感じた。秋田の人はそれぞれの思いを内に秘めているが、実際に話をすると、生き生きと接してくれる人が多い印象だった」と椎木さん。「今後も秋田の人の言葉や、言葉を超えた表現があふれる場所をつくれたらうれしい」と語った。

 椎木さんが参加している市文化創造館の事業「SPACE LABO(スペースラボ)」は、アーティストが秋田市に一定期間滞在し、中心市街地でのプロジェクトを立案する。芸術的な視点から地域の文化や歴史、人々の暮らしなど多彩なテーマを研究し、案に反映する。

 21日に行われる公開プレゼンテーションで椎木さんは、今回集まった詩や、滞在中の経験を踏まえた展覧会を提案する。審査で採択されれば2022年度以降に実現する。

 同館は入場無料。午前9時~午後9時。

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