2015年1月の火災で酒蔵や事務所を失い、再建を目指す青森県弘前市東目屋地区の白神酒造。新型コロナウイルス下で全国的に酒の消費量が落ち込み、火災の痛手に追い打ちをかけられた。西澤誠社長(57)は「道のりはまだ2~3合目」としつつ「毎年一歩前に出る気持ちで堅実に進める」と語る。再建中の酒蔵での仕込みは5年目。この時期限定の活性にごり酒「白神のだぐ」が出荷の時を待っている。
火災が起きたのは7年前の1月30日。建物や機械を焼失しただけでなく、酒造りの命である水も、一時使えなくなった。丸2年かかってようやく水質が元に戻り、火難を逃れた建物で酒造りを再開。火災以前に比べれば小規模ながら、少しずつ設備を整えている。一昨年からは酒米づくりも始めた。
一方、新型コロナの感染拡大で酒類提供が制限されるなどし、酒造業界は苦境に立つ。「家飲みでは量が出ず、有名銘柄に集中するので小さなメーカーは厳しい」と西澤社長。感染者数が落ち着いていた昨年11~12月は飲食店からの需要が急増、出荷が追い付かないのではと危ぶむほどだったというが、オミクロン株の流行で一転した。「先が読めず、コロナに振り回されてばかりいる」
西澤社長は「黙っていても商売は成り立たない」と、白神酒造ならではの個性を打ち出すことに生き残りを懸ける。
青森市のつじむら酒店の受注販売限定で07年から手掛ける「白神のだぐ」は今年、よりクセの強い味わいにチャレンジした。「小規模な酒蔵だからこそできる、毎年の味の違いを出したい。今年はいいね、今年はいまひとつ-と楽しんでもらえるような酒を造りたい」と話している。
「だぐ」の問い合わせは、つじむら酒店(電話017-763-0288)へ。
火災が起きたのは7年前の1月30日。建物や機械を焼失しただけでなく、酒造りの命である水も、一時使えなくなった。丸2年かかってようやく水質が元に戻り、火難を逃れた建物で酒造りを再開。火災以前に比べれば小規模ながら、少しずつ設備を整えている。一昨年からは酒米づくりも始めた。
一方、新型コロナの感染拡大で酒類提供が制限されるなどし、酒造業界は苦境に立つ。「家飲みでは量が出ず、有名銘柄に集中するので小さなメーカーは厳しい」と西澤社長。感染者数が落ち着いていた昨年11~12月は飲食店からの需要が急増、出荷が追い付かないのではと危ぶむほどだったというが、オミクロン株の流行で一転した。「先が読めず、コロナに振り回されてばかりいる」
西澤社長は「黙っていても商売は成り立たない」と、白神酒造ならではの個性を打ち出すことに生き残りを懸ける。
青森市のつじむら酒店の受注販売限定で07年から手掛ける「白神のだぐ」は今年、よりクセの強い味わいにチャレンジした。「小規模な酒蔵だからこそできる、毎年の味の違いを出したい。今年はいいね、今年はいまひとつ-と楽しんでもらえるような酒を造りたい」と話している。
「だぐ」の問い合わせは、つじむら酒店(電話017-763-0288)へ。