
盛岡市中心部の大通商店街にある飲食店きのえね本店(香森(こうもり)憲太店長)は、25日の営業を最後に閉店する。1931(昭和6)年に和食料理店「甲子(きのえね)」として現地に構えて以来、90年にわたり親しまれてきたが、新型コロナウイルス禍による客足減少が響いた。今後の営業再開も検討しているが、多くの人に惜しまれながら、老舗が長い歴史にひとまず幕を下ろす。
そばやうどん、丼物など約30種類の和食を中心に提供。サラリーマンや家族連れなど客層は幅広く、2017年からはケーキやパフェなど喫茶メニューも始めた。昼食から宴会まで多様なシーンに対応した。
ただ、20年から続くコロナの影響は大きく、来客数の減少や相次ぐ宴会の予約キャンセルにより経営が悪化。営業時間短縮や持ち帰り弁当の販売など、営業継続に向け対策を講じたが回復は見込めず、今年11月に現在の4代目社長がやむなく閉店を決断した。
友人と頻繁に訪れるという同市肴町の小田中由美子さん(74)は「誰でも入りやすく、ほっと安心できるお店。料理もおいしく店員さんが温かい、大切なお店だったので本当に残念」と語った。
前身の「甲子」は香森店長(39)の曽祖父・故北田六郎さんが創業。「常に初心に帰って客に奉仕する」という思いを込めて、六十干支(ろくじっかんし)の一番最初の年にあたる「甲子」から名付けた。その後、祖父の故慶一さんが引き継ぎ、62年に現在の「きのえね本店」に店名を改めて現在まで営業を続けてきた。
幼い頃から店を手伝い、17年に店長として運営を引き継いだ香森店長は「閉店は非常に悲しいが、長い間通ってくださったお客さまにはとても感謝している。またどこかでお目にかかりたい」とほほ笑む。
25日は午前11時~午後5時。材料がなくなり次第終了する。
そばやうどん、丼物など約30種類の和食を中心に提供。サラリーマンや家族連れなど客層は幅広く、2017年からはケーキやパフェなど喫茶メニューも始めた。昼食から宴会まで多様なシーンに対応した。
ただ、20年から続くコロナの影響は大きく、来客数の減少や相次ぐ宴会の予約キャンセルにより経営が悪化。営業時間短縮や持ち帰り弁当の販売など、営業継続に向け対策を講じたが回復は見込めず、今年11月に現在の4代目社長がやむなく閉店を決断した。
友人と頻繁に訪れるという同市肴町の小田中由美子さん(74)は「誰でも入りやすく、ほっと安心できるお店。料理もおいしく店員さんが温かい、大切なお店だったので本当に残念」と語った。
前身の「甲子」は香森店長(39)の曽祖父・故北田六郎さんが創業。「常に初心に帰って客に奉仕する」という思いを込めて、六十干支(ろくじっかんし)の一番最初の年にあたる「甲子」から名付けた。その後、祖父の故慶一さんが引き継ぎ、62年に現在の「きのえね本店」に店名を改めて現在まで営業を続けてきた。
幼い頃から店を手伝い、17年に店長として運営を引き継いだ香森店長は「閉店は非常に悲しいが、長い間通ってくださったお客さまにはとても感謝している。またどこかでお目にかかりたい」とほほ笑む。
25日は午前11時~午後5時。材料がなくなり次第終了する。