街華やぐ壁アート 釜石の市民グループが企画

仲見世通りに出現したつり看板。三浦綾さん(右手前)と佐々木江利さん(左から2人目)が制作した
 釜石市内の街角に壁アートが増えている。市民グループゼロスポット(小笠原梓代表)がまちのにぎわい創出と制作者支援を目的に企画し、2020年度の3、4作品目が先月下旬に完成した。制作者らはアート作品を通じて新たな発見や交流が生まれることを期待する。

 同市大平(おおだいら)町の釜石大観音仲見世通りのシェアオフィスの外壁にある華やかなつり看板が目を引く。造花や流木で装飾された縦160センチ、横95センチの板には、ペンキで「me&you always」、リボンで「Love」と書かれ、「一人じゃないよ。いつもそばにいるよ」との思いが込められている。

 テーマは「愛」。ともに移住者の団体職員三浦綾さん(39)=同市中妻町=と会社員佐々木江利さん(41)=同市甲子町=が発案し、知人の協力を得て約2カ月で完成させた。

 釜石が大好きな三浦さんは「幅広い年代が足を運ぶきっかけになれば」と思いを語り、リボンを持って写真撮影を楽しめるように工夫した。佐々木さんも「アートを通じて普段は言えない思いを表現しちゃおう」と呼び掛ける。

 もう一つの作品は、まち中心部、同市大町の釜石情報交流センターのガラス窓に出現。手や植物をモチーフにした無数の曲線がグラフィックテープで描かれ、重なり合う。テープの色が裏表で異なるため内外で見え方が変化し、太陽の光によって時間帯でも変わる。室内の照明を受けて地面に伸びる影も美しい。展示は3月上旬ごろまで。

 制作した陸前高田市高田町の現代美術家浜口芽(めい)さん(30)は学生時代から人体の曲線美に魅了され、今回も好きな線を追求した。「美術はコミュニケーションのきっかけにもなる。もっと身近なものになってほしい」と望む。

 ゼロスポットは20年2月の設立以来、「釜石をアートで華やかに」との思いで壁アートや親子向けのお絵かきイベントなどを実施してきた。小笠原代表(35)は「まちにアートが点在することで、見る人の心が癒やされ何かを始めるきっかけになれば」と願う。

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