【ぐるぐるグルメ】味わい多彩 冬の鮟鱇/風間浦

風間浦鮟鱇の刺し身、鍋、ともあえ、唐揚げなどがぜいたくに並んだコース料理(さが旅館)

 津軽海峡に雪が舞い白波が立つ季節は、風間浦鮟鱇(あんこう)(キアンコウ)の旬でもある。東北新幹線の全線開業に合わせて10年前に本格的に走りだした食の魅力発信で、冬場に風間浦村を訪れる観光客は着実に伸びた。下風呂温泉には今月、村営温泉施設「海峡の湯」が新たにオープンし、さらに旅の楽しみが増した。

 見かけによらず、アンコウはデリケートな魚だという。「全国どこにでも揚がる魚だが、風間浦は漁場が近いので生きたまま水揚げできる。刺し身で食べられるほど抜群の鮮度が強みなんです」。こう話すのは、村で水産物加工・販売を手掛ける駒嶺商店の駒嶺剛一代表取締役だ。

 村鮟鱇ブランド戦略会議会長でもある駒嶺さんらは、東京神田にあるアンコウ料理の老舗「いせ源」から活魚出荷の指南を受け、刺し網にかかったアンコウが傷まないよう丁寧に扱うようにした。ストレスで味が落ちないよう、出荷まで24時間は休ませる。こうした工夫が、村の旅館やホテルで冬に出す風間浦鮟鱇フルコースの魅力を支えている。

 下風呂温泉にある、さが旅館も提供店の一つ。主人の佐賀敏一さん(73)は、アンコウを豪快にさばく「雪中切り」の名人だ。コースでは身、肝、皮、胃、卵巣、ひれ、ほほ肉など、それぞれ多彩な特長が味わえる。「刺し身やにぎりずしを提供できるのも、活魚が手に入るから。新しい温泉と一緒に、じっくり楽しんでください」


冬の風間浦名物として人気のキアンコウ

▼おすすめ 3産品/家庭で楽しむ下北の魅力/冨岡 宏 村長

 風間浦村のアンコウは、ふるさと納税の返礼品としても人気があります。中でも「風間浦鮟鱇(あんこう)なべセット」は、切り分けた具材とスープが入っているので、野菜などを加えれば簡単に調理できます。セットには、ともあえも付いています。

 ユニークな名前の「ヒバ爆弾」は、日本三大美林の一つ青森ヒバのおがくずを圧縮して固めた製品。消臭、除湿、防かび効果がある天然素材の芳香剤として、お使いいただけます。

 「下北半島 海峡仕出し」の3点セットはヒラメ昆布締め・紅鮭飯寿司・ミズダコ粕漬けの詰め合わせで、お酒のお供にもぴったり。どれも自然豊かな下北の魅力を、ご家庭で楽しめる商品となっています。


風間浦鮟鱇なべセット アンコウの各部位とスープ入り。本場の味が家庭で手軽に楽しめる


ヒバ爆弾 青森ヒバのおがくずを圧縮成形した天然の芳香剤。除湿、防カビ、消臭に


下北半島 海峡仕出し3点セット ヒラメ昆布締めと紅鮭飯寿司、タコ粕漬けを詰め合わせ

【問い合わせ先】風間浦村役場産業建設課(TEL0175-35-2111)

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