古里愛の切り絵展、有終 山田出身、群馬在住の大川さん

山田町の風景を切り取った作品を来場者に紹介する大川勤さん(右)
 山田町出身の大川勤(すすむ)さん(70)=群馬県みなかみ町=は2日から、山田町川向町の町まちなか交流センターで、自作の切り絵作品約160点を展示販売する作品展を開いている。町の風景などを題材に30年以上制作を続け、東日本大震災後は売り上げを寄付してきた。高齢のため地元では最後の開催で、古里に寄せる愛と復興への願いを作品に込めて届ける。

 「心の旅路」と題した作品展の初日、大川さんの同級生らが集まり、会場設営を手伝いながら鑑賞した。山田湾や臥竜梅(がりょうばい)、秋祭りのみこしなど四季の名物を色彩豊かに表現した作品が並び、同町飯岡の関良平さん(70)は「購入して家に飾っている。見ていると気持ちが和む」と笑みを浮かべた。

 大川さんは群馬県の中学校教員として働き、退職後に発生した震災で、津波に襲われた古里の惨状に心を痛めた。「自分にできることで支援したい」と2012年から個展を企画。これまでに計8回開き、売り上げの一部約40万円を町や支援団体に寄付した。

 作品の手本にする風景写真は震災前に撮影されたものが多い。模写した下絵に沿って毎日6時間和紙を切り出し、紙の染色や質感による立体感にこだわり、約1週間で仕上げる。

 大川さんは「群馬で暮らしていても生まれ育った山田の風景は鮮明に思い出せる。震災後に来るたびに街並みが変わっていくが、昔の姿が忘れられないように作品として残し続けたい」と思いを明かす。

 作品展は4日まで。午前9時~午後5時(4日は午後3時)。入場無料。切り絵作品は額装しA2サイズで5千円、色紙サイズで2千円。問い合わせは大川さん(090・9315・1187)へ。

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