宿泊割引、どーんと20万泊/北東北3県民対象

 新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ青森県内の観光需要を回復させようと、県は16日、県民限定で1人1泊5500円を割り引く宿泊キャンペーンの第3弾として、利用対象者に岩手、秋田の両県民を加え、合計20万泊分の誘客推進事業を10月に開始すると明らかにした。5万泊分を用意した県民限定キャンペーンの4倍の規模。秋の観光シーズンを前に、県内の宿泊業者はさらなる誘客効果を期待している。

 16日に発表した補正予算案に関連経費12億8502万円を盛り込んだ。

 7月に2段階に分けて販売した県民限定の宿泊キャンペーンは、8月末現在で3万9284泊を販売し好評だった。今回も国の「Go To トラベル」と併用できる。

 三村申吾知事は、16日の記者会見で「まずは近場。段階的に広げていき、ここぞというときのための段取りをしていく」とキャンペーン拡充の狙いを語った。

 秋の紅葉シーズンを前に、宿泊業者からは大規模キャンペーンに期待の声が上がる。十和田湖畔休屋地区のホテル「十和田荘」の中村秀行社長は「県民限定キャンペーンもかなり反響があったが、20万泊は大変な規模。ぜひ参加したい」と歓迎する。

 弘前市岩木地区の嶽温泉「山のホテル」の赤石香織常務によると、紅葉シーズンは例年、大型連休と並んで宿泊客が多い。「感染防止対策で客室の制限などはしているが、消毒や検温などの感染防止対策を徹底して迎えたい」と語った。

 青森市の八甲田ホテルは「Go To」が好評で9、10月は既に予約が殺到。11月以降の積雪期は例年であればインバウンド(訪日外国人客)需要が高かったが、同ホテルの役員の男性は「今年は先が見えない。4~6月の休館もあり、(例年比の売り上げは)プラスにはできないと思うが、効果が出て挽回できれば」と期待を寄せた。

 補正予算案に盛り込んだ誘客策はほかに、個人旅行に加えて団体旅行需要も喚起するため、観光バスの借り上げ料を1人当たり5500円補助する。タクシーやレンタカーを利用した旅行商品の購入にも1台当たり5500円を支援する。

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