【ぐるぐるグルメ】生蜂蜜で楽しむ菜の花畑/横浜

素材の魅力を引き出す蜂蜜作りにこだわる澤谷さん夫妻=5月23日

 国内有数の菜の花畑の名所として知られる横浜町。黄色い花びらがどこまでも続く絶景だけでなく、味わいも楽しんでもらおうと誕生したのが「菜の花生蜂蜜」だ。他の花の蜜に比べてブドウ糖が多く結晶化が早いため、瓶詰めできるのは採取した当日だけ。口に含むと非加熱製法ならではの、すっきり爽やかな甘さが広がる。

 菜の花生蜂蜜を製造、販売しているのは、1946年から同町で養蜂業を営んでいる澤谷養蜂園。現在は3代目の澤谷昭さん(58)、久美子さん(54)夫妻を中心にミツバチの世話を続けている。

 固まりやすい生蜂蜜作りは、採蜜から濾過(ろか)、瓶詰めまで1日で終わらせなければならない。「完熟自家採取」にこだわるため、今年は菜の花の見ごろが終わりに近づいた5月23日の夜明け前から作業を開始。家族や親類の手も借りながら400キロほどの蜜を集めた。

 瓶詰めしたばかりの生蜂蜜は琥珀(こはく)のように透き通っているが、1週間から10日で白く結晶化する。昭さんは「天然の風味と栄養価そのままですから、道の駅やネット販売でも健康志向の強いリピーターが増えていますね」と話す。冷蔵し、調理の少し前に取り出すのがお勧めだという。

 人気イベント「菜の花フェスティバルinよこはま」は今年、コロナ禍で中止を余儀なくされた。野坂充町長は「来年は満開の黄色い絨毯(じゅうたん)で県内外から多くのお客さまをお迎えしますよ」と意気込む。


琥珀色の採れたて生蜂蜜(左)と結晶化した前年産商品

▼おすすめ 3産品/海山の恵み スイーツでも/野坂充町長

 横浜町は陸奥湾と吹越烏帽子をはじめとする山々に囲まれ、「横浜なまこ」やホタテガイ、酪農・畜産製品、根菜類といった海山の恵みが豊富。特にバレイショやナガイモの作付けが盛んで、その裏作として菜の花が栽培されています。

 町の菜の花(キザキノナタネ)はオレイン酸を多く含み、悪玉コレステロールを抑えるとされることから、健康志向の食材としてお薦めです。食用油やドレッシング、蜂蜜など、さまざまな加工品があり、道の駅よこはま・菜の花プラザでは、菜の花ドーナツや、地元酪農家の搾りたて牛乳に蜂蜜を加え、菜花(菜の花の若芽)を混ぜ込んだソフトクリームなどのスイーツも人気です。


菜の花はちみつ プレゼントなどにも使いやすいと好評な常温タイプの蜂蜜(澤谷養蜂園)


なたねドレッシング 御なたね油と地元食材を使った中華、ニンジン、ごまの3種(ルアラル)


御なたね油 天日干しした菜種を加熱せず搾った風味豊かな食用油(菜の花トラスト)

【問い合わせ先】菜の花プラザ(TEL0175-78-6687)/澤谷養蜂園(同78-2995)

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