一関・地コーラ誕生 世嬉の一酒造、ビールの麦芽を活用

試作品の地コーラをコップに注ぐ佐藤航社長
 一関市田村町の世嬉の一酒造(佐藤航社長)は、地コーラの生産に乗り出した。主力のクラフトビール「いわて蔵ビール」の原料の大麦をコーラに活用する、ご当地飲料第2弾。発売寸前で一度は幻に終わった新商品が、皮肉にも新型コロナウイルス感染症の影響で復活した。既に試作品が出来上がり、今秋の発売を目指す。災いを転じて福となすか。

 同感染症に伴う不況は酒造業界にも及び、蔵ビールの出荷額は平年の3割減。併設する売店、レストランの売り上げは8割減まで落ち込んだ。「大震災の時より出口が見えない。こんな時だからこそ、何か新しいことに取り組もうと思った」。佐藤社長(48)は逆風下の再挑戦に力を込める。

 地コーラの商品化は2010年ごろ、一関遊水地の農地で栽培するビール用大麦の活用を広げようと、清涼飲料水の製造免許を取得して取り組んだ。同年春に発売を待つばかりとなったが、ビール生産が軌道に乗ったこともあり、そのまま棚上げされていた。

 同感染症の影響拡大に伴い、地コーラに振り向ける人手と時間が生まれた。「仕事は減っても雇用は維持していきたい」と、佐藤社長は苦しい台所事情を語る。

 ビールと同じく麦芽を糖化させて甘みを出し、りんご果汁やショウガ、香辛料のナツメグなどを加える。砂糖、香料を使わない自然素材100%が特色で、オーガニック飲料として販路拡大につなげる。

 商品名は原材料の小春二条大麦にちなんで「こはるコーラ」。今月、試作品約140リットルが完成した。大手メーカーより黒く、ショウガの香りが強いジンジャーエールのような味わい。今後、改良を加えて約2千リットルを仕込む。

 「コロナが終息しないことには、売り出せないだろう」と佐藤社長。今秋に発売できるかどうかも見通せないもどかしさがにじむ。

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