
映画「もののけ姫」や「時をかける少女」の制作に携わったアニメーション美術監督・山本二三(にぞう)さん(66)のトークショーが21日、作品展を開催中の秋田市の県立美術館で行われた。山本さんは数々の名作にまつわるエピソードを飾らない言葉で語った。
長崎県出身の山本さんは、「未来少年コナン」(1978年制作)で初めて美術監督を務めた後、「天空の城ラピュタ」など数々の名作に関わってきた。同じくアニメ美術監督の男鹿和雄さん(大仙市出身)と共にスタジオジブリ作品を支えたほか、2019年公開の映画「天気の子」の背景美術にも参加した。
山本さんは、「火垂るの墓」(高畑勲監督)を思い出深い作品として挙げた。当時は30代と若く、戦争経験がないことを理由に一度は打診を断ったが、高畑監督から「体力のある若い君たちがやるんだ」と説得されたという。
作業に入ってみると、焼け跡の描写に苦しんだ。空襲を逃れ生き延びた人々の命を思い、うっすらと差し込む太陽の光で希望を表現。グラウンドを白く輝かせるように描き、高畑監督を納得させた。
山本さんは、男鹿さんにまつわる逸話も披露。男鹿さんが「となりのトトロ」の美術監督をしていた当時、山本さんは「火垂るの墓」を担当していた。ある日、男鹿さんの絵を見た高畑監督から「すごい美術の人だね。君もすごいけど」と声を掛けられたという。山本さんは「僕はついでに褒められた」と冗談めかして当時を振り返り、約80人の聴衆を沸かせた。
作品展は1月26日まで。観覧料は一般・大学生千円、中高生600円、小学生以下無料。午前10時~午後5時(入場は4時半まで)。30日~1月1日は休館。
長崎県出身の山本さんは、「未来少年コナン」(1978年制作)で初めて美術監督を務めた後、「天空の城ラピュタ」など数々の名作に関わってきた。同じくアニメ美術監督の男鹿和雄さん(大仙市出身)と共にスタジオジブリ作品を支えたほか、2019年公開の映画「天気の子」の背景美術にも参加した。
山本さんは、「火垂るの墓」(高畑勲監督)を思い出深い作品として挙げた。当時は30代と若く、戦争経験がないことを理由に一度は打診を断ったが、高畑監督から「体力のある若い君たちがやるんだ」と説得されたという。
作業に入ってみると、焼け跡の描写に苦しんだ。空襲を逃れ生き延びた人々の命を思い、うっすらと差し込む太陽の光で希望を表現。グラウンドを白く輝かせるように描き、高畑監督を納得させた。
山本さんは、男鹿さんにまつわる逸話も披露。男鹿さんが「となりのトトロ」の美術監督をしていた当時、山本さんは「火垂るの墓」を担当していた。ある日、男鹿さんの絵を見た高畑監督から「すごい美術の人だね。君もすごいけど」と声を掛けられたという。山本さんは「僕はついでに褒められた」と冗談めかして当時を振り返り、約80人の聴衆を沸かせた。
作品展は1月26日まで。観覧料は一般・大学生千円、中高生600円、小学生以下無料。午前10時~午後5時(入場は4時半まで)。30日~1月1日は休館。