青森・新町通りに個性的な店舗次々

青森市の新町通りにオープンした個性的な店。個別指導ジム、手作り革製品、「ふくろうカフェ」と業種は多様だ

 青森市の青森駅から東に延びる新町通りで、個性的な店が増えている。マンツーマン指導の高級会員制ジム、手作り革製品店、フクロウと触れ合えるカフェなど業種はさまざま。地元客、観光客、インバウンド(訪日外国人旅行客)らの多様なニーズを捉え、駅前の目抜き通りで商機をつかもうとする新たな動きが加速している。

 青森駅周辺では2018年1月に再開発ビル「アウガ」に市役所の窓口が移転、同年7月には青森商工会議所が駅前の旧サンフレンドビルに移った。街の変化に対応するかのように新町通りでは徐々に新規出店が目につくようになっている。

 青森市の佐々木建設工業の佐々木広輝社長(53)は「筋トレ」好きが高じ、新町2丁目に高級会員制のジム「GLANGYM(グランジム)」を今年4月に開店した。マシンを使ってトレーナーから個別指導が受けられる。同時にトレーニングできるのは2人までで、プライベートな空間で汗を流すことができる。シャワールームは個室で、ウエアや靴は無料で貸し出している。

 料金は1回60分の指導が16回で20万8千円(税抜き)からという高級路線。佐々木社長は「健康は仕事の基本でもある。マンツーマンだから、トレーナーと二人三脚で肉体改造やダイエットに取り組める。新町をにぎやかにするにはこれしかないと思った」と話す。

 7月、新町2丁目に移転オープンしたのは、手作りの革製品を販売する「PROGRESS(プログレス)」。工房兼店舗には財布やカードケースなどが並ぶ。商品は全て、店を営む渋谷泰広さん(41)の手作り。革や糸の色、デザインなど顧客の好みに応じたオーダーメードにも対応している。近隣の安方地区からの移転だったが、渋谷さんは「メイン通りに店があると、お客さんは店に対して安心感が湧くようだ。車通りも多いから宣伝効果もあり、売り上げは増えた。クルーズ船の外国人客も来るようになった」と手応えを感じている。今後は店内で革工芸教室を開くことも計画中だ。

 羽を広げると1.8メートルになるユーラシアワシミミズクが窓辺にたたずんでいるのは、「ふくろうカフェRicky(リッキー)青森店」。8月、新町1丁目にオープンした店内にはインコやウサギ、フェレット、トカゲ、ヘビなどもいる。フリードリンク制で大人1時間980円(税抜き)。

 店を運営する「ペットショップ Ricky」(盛岡市)の統括マネジャー・佐々木美由紀さんは「ちょっと立ち寄って癒やされる空間を提供したい。男性の一人客もいる。青森はペットショップが少ないので、販売にも力を入れたい」と意気込んでいる。

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