木のおもちゃ美術館、10万人突破目前 新たな観光資源に

親子連れらでにぎわう休日の館内=5月5日午前11時ごろ
 秋田県由利本荘市町村(まちむら)の鳥海山木のおもちゃ美術館が今月1日、オープンから1年を迎えた。来館者は先月末時点で累計9万692人に上り、10万人突破は目前に迫る。開館が由利高原鉄道の利用にも結び付くなど、地域の新たな観光資源となっているが、平日は客足が鈍く、美術館は新たな誘客策を検討している。

 美術館によると、昨年7月のオープン後、来館者は1カ月余りで初年度目標の2万5千人を突破した。国登録有形文化財の木造校舎(旧鮎川小学校)で、さまざまな木製玩具や遊具で遊べるのが人気を集める。家族連れのほか、祖父母が孫と訪れるケースが多いという。

 来館者の7割は市外から訪れ、由利高原鉄道の利用にもつながっている。最寄りの鳥海山ろく線・鮎川駅は、2018年度の利用者が1万9620人で、17年度より約3700人増加。車内を木質化した「おもちゃ列車」を運行したり、鮎川駅をおもちゃで遊べるよう改修したりしたことも利用を後押ししている。

 一方、来館者は休日に集中し、平日が極端に少ないのが課題となっている。休日は多いと1日約600人に上るが、平日は50人に満たないこともある。美術館を担当する市生涯学習課の佐藤弘幸さん(50)は「平日に比較的時間がある地元のお年寄りをいかに呼び込めるかが鍵を握る」と話す。

 美術館では今後、高齢者も楽しめるおもちゃコーナーを設け、指先を使って脳の活性化を促す積み木などを用意する計画。市広報やチラシの配布など周知にも力を入れる。

 運営面では「おもちゃ学芸員」と呼ばれるボランティアスタッフの確保に課題もある。学芸員は来館者に木のおもちゃの魅力を伝える役割を担い、養成講座を受けると資格が得られる。登録者は先月末で139人。オープン当初の約2倍だが、実際に活動するのは40人足らず。特にゴールデンウイークやお盆などの繁忙期は集まりにくく、今後はアンケートで登録者の個別事情を把握した上で、参加を呼び掛けていくという。

 猪股健(つよし)館長(67)は「子どもの遊び場としても、観光拠点としても、市のランドマークとなる施設を目指している。この1年で見えてきた課題を一つずつクリアしていきたい」と話した。

由利本荘市

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