「南部昔コ」子どもに披露 八戸の市民団体

キャラバン隊のメンバーと一緒に歌う子どもたち

 南部地方に伝わる昔話「南部昔コ」の読み聞かせ活動をしている青森県八戸市の市民団体「南部昔コキャラバン隊」が17日、市立図書館の子ども向け催事「夏のおはなし会」で、南部弁の昔話とわらべ唄を披露した。日頃は高齢者向けの活動が主体だが、この日は2019年7月以来、6年ぶりに子どもたちの前に登場、喜ばれた。今年9月には初の発表会も開く予定で、メンバーは「南部昔コを楽しんでけさい(ください)」と来場を呼びかけている。

 「これから、体の部分を南部弁で言います。ここだと思うところを触ってください」。集まった親子連れなど46人にメンバーが語りかけた。「へっちょ(へそ)」「うしろくんど(後頭部)」と話すと、子どもたちは体に手を当てた。そのまま手遊び「むすんでひらいて」の南部弁バージョンが始まり、会場は一気に和やかになった。

 キャラバン隊の8人が約1時間かけ、10演目を披露。終わると子どもたちは、図書館が用意した昔コの絵本を手にした。八戸市の小関そらちゃん(5)=ほうりん保育園=は「聞いたことのある話もあった。じゃんけんが楽しかった」、母・いずみさん(34)は「祖母が話していた南部弁の響きを思い出し、懐かしく感じた。南部弁がなくならないでほしいと願う」と話した。

 キャラバン隊は、南部昔コ語り部養成講座の受講生が中心となり17年10月に設立した。活動はコロナ禍前は月3回ほどだったが、コロナ禍で休止。現在は年間15回ほどに回復した。会員は八戸地域の50~80代の18人で、施設や老人クラブ、介護予防教室、ほっとサロンといった高齢者の集まりなどに招かれて活動している。

 代表の竹ノ子みさ子さん(69)は「私たち自身、昔コが大好き。多くの方に聞いていただけるとうれしいし、聞いた方が、さらに広めてもらえれば」と話す。

 発表会は「活動の様子を見たい」との声に応えて初めて企画した。9月21日午後2時~同3時20分、八戸市の更上閣で。入場無料。申し込みが必要で、今月20日に受け付けを始め、先着60人で締め切る。連絡は竹ノ子さん(電話080-1815-9412)へ。

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