匂いからたどる記憶 青森・ACACで井上尚子さん展覧会

井上尚子さんの「Life is smell~素数の森~」の展示風景

 匂いと記憶をテーマにしたアート作品を制作している美術作家井上尚子さんの展覧会「Life is smell~素数の森~」が、青森市の青森公立大学国際芸術センター青森(ACAC)ギャラリーBで開かれている。会場には「祖母のタオル」など個人の思い出と結びついたさまざまな匂いを再現。目に見えないものから他者の記憶と感覚をたどっていくユニークな空間が広がっている。3月3日まで。

 展示は、弘前大学教育学部出(いで)佳奈子研究室とACACが2021年度から行った共同研究の成果として企画。昨秋、県内で開いたワークショップで、参加者たちが「印象的な思い出とそれにまつわる匂い」を語り合い、その内容を井上さんが作品として表現した。

 今回、青森県の文化や風土を調べる中で井上さんが着目したのは「素数(1とその数自身でのみ割り切れる数)」。ヒバやこぎんの模様など青森の衣食住に潜む素数に、その人固有の感覚である匂いや記憶との共通性を感じたという。

 会場では、ワークショップ参加者による素数の年齢時のエピソードとともに「苦しい時代、心の支えになった本」「稲刈りの日の藁(わら)」などの匂いを小瓶などに再現。来場者がそれぞれを嗅ぎながら、他者と自分の記憶と感覚をたどっていく仕掛けになっている。

 井上さんは「ワークショップを通じ、青森には凜とした“自分”を持つ人が多く魅力的に感じた。個人的で、可視化できない匂いや記憶をトリガー(きっかけ)に、鑑賞者それぞれが内なる記憶をさかのぼり、語る場にしてもらえたら」と話した。

 鑑賞は予約制で入場無料。予約や問い合わせなどはACAC(電話017-764-5200)へ。

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