「森吉山樹氷シャトル」実証中 北秋田市、オンライン予約導入

樹氷原がある森吉山阿仁スキー場に向け、阿仁合駅を出発する乗り合いタクシー
 秋田県北秋田市は今月、日本三大樹氷原とされる森吉山(1454メートル)の樹氷観賞期間に合わせ、樹氷がある森吉山阿仁スキー場と秋田内陸線阿仁合駅を結ぶ乗り合いタクシーで、オンライン予約の実証事業を始めた。名称は「森吉山樹氷シャトル」で、期間は2月4日まで。市は「希少な森吉山の樹氷をより多くの旅行者に見てもらうとともに、インバウンド(訪日客)と市内タクシー事業者が抱える課題を解決したい」としている。

 市によると、樹氷観賞を目的とした訪日客は増加傾向にあるが、2次アクセスのオンライン化や、英語などの多言語対応が進んでいないことが課題になっている。このため市は、独自AI(人工知能)を活用した乗り合いサービスを手がけるNearMe(ニアミー、東京)と連携して予約システムを導入した。観光庁が実施するICT(情報通信技術)化実証事業の一環。

 8コースある「森吉山周遊乗合タクシー」のうち、樹氷観賞を目的としたコース(阿仁合駅―阿仁スキー場間)が対象。地元の阿仁タクシー(福嶋相社長)が往路5便、復路4便を運行している。オンライン予約の場合、利用料金は中学生以上1900円、小学生950円となり、電話などの場合より5%引きとなる。支払いはクレジットカードの事前決済のみ。

 実証初日の17日はオンライン予約はなかったものの、海外から訪れた男女3人が、阿仁合駅で午後0時20分発の車両に乗り込んでスキー場に向かった。台湾から訪れたという女性(29)は「雪がたくさんあってとてもきれい。樹氷を見るのが楽しみ」と話していた。

 実証事業期間は2月4日までだが、オンラインによる事前予約と料金割引は3月末まで続ける予定。詳細は市ホームページ、ニアミーのスマートフォンアプリで確認できる。

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