スプレーを使った現代アートを手がける盛岡市の割烹(かっぽう)惣門(そうもん)2代目当主鈴木秀哉さん(34)は、宮古市田老の曹洞宗常運寺の敷地内2カ所に巨大な仏像画を完成させた。兄克利さんを自死で亡くし、やりきれない思いを抱えたとき「仏の教え」に救われた経験を生かした作品。参拝者に自身を見つめ直すきっかけを届け、地域を慈悲の光で照らしている。
一つは、座禅を組む際の手の形「法界定印」とハスの花。23日、約10平方メートルの車庫シャッターに20種ほどのスプレーで色付けし、7時間かけて作成した。別の車庫シャッターには今夏、計3日間を費やして本堂にある仏像をモチーフとした釈迦(しゃか)像を描いた。
同日は秋の彼岸に合わせて墓参りで訪れる人が多く、足を止めて見入ったり、手を合わせたりした。東日本大震災で夫と孫が犠牲になった地元の松本律子さん(76)は「見応えがあり、素晴らしい絵。災害から12年半余りが経過し、明るい気持ちになれそうだ」と完成を見届けた。
一つは、座禅を組む際の手の形「法界定印」とハスの花。23日、約10平方メートルの車庫シャッターに20種ほどのスプレーで色付けし、7時間かけて作成した。別の車庫シャッターには今夏、計3日間を費やして本堂にある仏像をモチーフとした釈迦(しゃか)像を描いた。
同日は秋の彼岸に合わせて墓参りで訪れる人が多く、足を止めて見入ったり、手を合わせたりした。東日本大震災で夫と孫が犠牲になった地元の松本律子さん(76)は「見応えがあり、素晴らしい絵。災害から12年半余りが経過し、明るい気持ちになれそうだ」と完成を見届けた。