震災で被災の「坂本東嶽邸」、改修終え全面公開 美郷町

改修工事が終了した蔵と離れ座敷が入る建物
 東日本大震災で被災し閉館していた秋田県美郷町千屋の町指定文化財「坂本東嶽(とうがく)邸」の蔵と離れ座敷の改修工事が完了し、1日から公開が始まった。母屋などを合わせた全面公開は8年ぶり。この日はオープニングセレモニーが行われ、管理棟を改修して新設した「千屋断層学習館」もお披露目された。

 坂本東嶽(本名・理一郎、1861~1917年)は旧千屋村出身の元衆議院議員で私財を投じて村おこしや農業振興に尽力した。東嶽邸の母屋は1896年の陸羽地震で全壊し、翌年に現在の建物が建て直された。蔵は明治時代に建てられ、大正時代に離れ座敷を増築した。このほかに茶室もある。

 東日本大震災では、蔵の土壁にひびが入ったり、離れ座敷が傾いたりしたため公開中止となり、町が2016年12月から今年3月まで改修工事と耐震補強を行っていた。総工費は国の補助も含めて7448万円。

 蔵には、親交のあった犬養毅から送られた書簡や坂本家の家紋が入った杯などの所蔵品や、東嶽の歴史を紹介するパネルを展示している。離れ座敷は1、2階に計3間あり、かつて東嶽が客人を招いて利用していたように、会合や会食などの場として一般に有料で貸し出す。

 また、陸羽地震や同邸付近にある千屋断層について学んでもらおうと、千屋断層学習館では、地震発生当時の写真や断層の模型など展示している。

 この日のセレモニーには町民ら約60人が出席。テープカット後、松田知己町長が「東嶽の地域発展に対する思いを見ることができる施設で、町の魅力の一つにしたい」とあいさつした。終了後、出席者たちは学芸員の説明を聞きながら各建物を見学した。

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