独創的な文様の帯、魅力味わって 秋田市・旧松倉家住宅で展示会

独創的な文様を配した色とりどりの帯が並ぶ「洛風林展」
 京都の帯問屋「工芸帯地(おびじ) 洛風林(らくふうりん)」の帯を集めた展示会「洛風林展」が10日、県指定有形文化財の旧松倉家住宅(秋田市旭南)で始まった。独創的な文様を配した色とりどりの品が、来場者の目を引いている。きょう11日まで。

 秋田市中通の呉服店「きもの創庫ヴェルデ」(佐藤緑店主)の主催。趣のある和の空間で、洛風林の帯の魅力を味わってもらおうと企画した。

 洛風林は1952年創業。初代当主の堀江武さんは、随筆家の白洲正子や陶芸家の河井寛次郎ら文化人との交流を重ね、自らの感性を磨いた。また、世界各地を旅した経験から、海外の染織品や工芸品をモチーフにしたデザインを多数考案した。

 展示会では、ペルシャの陶器から着想を得た洛風林の代表的な図案「ペルシャ蔓花(つるばな)」をあしらって新たに織り上げた帯など約30点が並ぶ。このほか、帯に合う着物や帯締めなども展示されている。期間中は3代目当主の麗子さんと、図案制作をしている妹の愛子さんが常駐。帯作りのエピソードなどが聞ける。

 ヴェルデの佐藤店主(62)は「従来の西陣織には見られない、遊び心のあるデザインがたまらない。普段あまり着物を着ない人にも気軽に見に来てほしい」と話している。

 午前10時~午後6時。入場無料。問い合わせは佐藤店主TEL090・2922・7674

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