木のおもちゃ多数、子どもの遊び場オープン 大館・ハチ公ドームパークセンター内

子どもの遊び場の遊具エリア。手前が木製の「テーブルとベンチの丘」、奥が「トンネルの広場」
 乳幼児や低学年児童向けの屋内施設「子どもの遊び場」が22日、秋田県大館市上代野のニプロハチ公ドームパークセンター内にオープンした。市民の要望を受けて整備された施設で、初日は長木保育所の子どもらが元気に遊んだ。

 センターはドームの隣にあり、広さ約1290平方メートル。これまで展示会やイベントなどに使われてきたスペースを遊び場に改修した。

 遊び場はベンチなどが置かれた「フリースペース」と、大小20種類以上の木製遊具で遊べるエリアがある。遊具エリアには、滑り台やトンネルがある「トンネルの広場」、座ったり寝転んだりできる「テーブルとベンチの丘」などを設置している。

 親子連れが飲食できる休憩室や授乳スペース、おむつ替えシートなども設けた。近くには238台分の無料駐車場がある。

 大館市釈迦内の村田あかねさん(37)は梛(なぎ)ちゃん(1)と訪れ、「子どもは木のおもちゃが大好き。今までなかった広々とした遊び場ができてうれしい」と話した。

 遊び場の整備は、子育て中の母親らが2019年に約4500人の署名を集め、市に要望したのがきっかけ。市は併せてセンター内に子育て支援拠点事業「つどいの広場ひよこ」のスペースを移設。移設費を含む事業費は約1億2千万円に上る。

 22日は福原淳嗣市長らがテープカットしてオープンを祝った。福原市長は「ここで子どもたちが笑顔になり、子育て世代や子育てを支える人たちの大きな輪もできるといい」と話した。

 利用時間は午前9時~午後4時。無料。保護者の同伴が必要。月曜定休。年末年始は29日~来年1月6日が休み。問い合わせは市子ども課TEL0186・43・7053

東京五輪・パラ選手村で使用木材を遊具に再加工

 22日オープンの大館市「子どもの遊び場」に設置された遊具の一部は、東京五輪・パラリンピック選手村(東京都中央区晴海)の施設建設に使われ、市に返却された市内産秋田杉の集成材を利用して作られた。市は残りの木材も他施設などで活用する方針だ。

 選手村の交流施設「ビレッジプラザ」は、県や大館市など全国63自治体から無償提供された角材約4万本で建てられた。大会組織委員会は施設の解体後、各地で大会を語り継いでもらおうと使用済み木材を返却した。

 大館市には、ほぼ一般住宅1軒分の木材(約24立方メートル)が戻った。市は子どもらに木の魅力を知ってもらおうと、遊具の設計、製作を秋田公立美術大に委託。「テーブルとベンチの丘」「トンネルの広場」などが出来上がった。今回の再加工事業費は約563万円。うち300万円は県水と緑の森づくり税事業を活用した。

 返却された木材は、市が今年3回開いた工作ワークショップでも使った。まだ半分ほど残っており、小中学校に設置するベンチや、大館市出身で1964年東京五輪体操女子団体銅メダリストの千葉吟子さんから寄贈された聖火リレートーチの展示台などへの使用を検討している。

 市林政課は「木材や森林への理解が深まり、木材利用の底上げにつながるといい」と期待する。

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