「奥の細道」書で表現 千葉県在住・幕田さん、中尊寺で作品展

「奥の細道」の情景が浮かぶ作品が並ぶ書展
 千葉県在住の書家幕田魁心(かいしん)さん(75)は、平泉町平泉の中尊寺本堂で書展「奥の細道」を開いている。俳人の松尾芭蕉が歩いた、東北や北陸などの情景が浮かぶ作品が並ぶ。

 2017年から4年かけて書き上げた25点を展示。芭蕉と同じく、東京都江東区の深川から岐阜県大垣市までを移動し、句と風景を照らし合わせて書を完成させた。

 芭蕉が山形市の立石寺で詠んだ「閑(しずか)さや 岩にしみ入る 蝉の声」は墨の色を薄くし、文字に細い線を取り入れることで、人のいない静かな山寺の様子を表現。灰色を基調とした額装も合わせて作品を楽しめる。

 幕田さんは、17年に芭蕉の句2点の書を中尊寺に納めたことをきっかけに、今回の制作を思い立った。「現地での思い出を作品に込めている。句の意味や書のスタイル、額装など総合的に味わってほしい」とほほ笑んだ。

 22日まで。午前10時~午後4時半(最終日は同3時まで)。入場無料。

平泉町

岩手
昔懐かしい給食ランチ 平泉・喫茶去じゅげむ、昭和レトロ感漂う
岩手
新緑も着飾り稚児行列 春の藤原まつり開幕、5日まで
岩手
中尊寺通り、すっきり 電線地中化が完了、平泉観光振興に期待
岩手
義経役に犬飼貴丈さん 平泉「春の藤原まつり」の東下り行列
岩手
ものづくり体験で知る職人魂 一関、奥州、平泉の20事業所