120年に1度の光景「スズタケ」咲く 秋田市・一つ森公園

 秋田市の一つ森公園で、ササの一種「スズタケ」が花を咲かせている。スズタケは120年に1度だけ開花するとされており、その珍しい光景に通行人らが足を止めて見入っている。

 スズタケが生えているのは、公園南側にある第5駐車場から南池方面に向かう階段脇の一角。

 丈約1メートルのササの先端に、イネの穂に似た紫の花が複数付いている。近づいて見てみると、長さ3センチほどの穂一つから淡い黄色のおしべが六つずつ垂れている。

 公園内を毎日散歩している同市下北手の鎌田清英さん(65)と伸子さん(64)夫妻が4月下旬、紫色のつぼみを発見。友人の松橋みどりさん(64)=同市楢山=を通じて県立大の蒔田明史教授(66)=植物生態学=に確認したところ、スズタケのつぼみと判明した。

 開花したのは今月5日。伸子さんは「非常に珍しい場面に立ち会えてうれしい」と笑顔で語った。


 蒔田教授によると、スズタケは北海道から九州の太平洋側に分布。日本海側では珍しいという。

 市公園課によると、一つ森公園は1983年にオープン。スズタケを植えた記録はないという。蒔田教授は、誰かが移植したのではないかとみている。

 スズタケの開花は1、2週間ほど続き、実を付けた後に枯れ、再び丈約1メートルまで育つには数十年かかるとみられるという。蒔田教授は「一生に一度見られるかという花。ぜひ見てみてほしい」と話している。

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