「大曲の花火」業者の宿泊施設建設へ 観覧会場近くに

施設のイメージ図(大曲商工会議所提供)
 大曲商工会議所(秋田県大仙市)の通常議員総会が25日、市内のフォーシーズンで開かれ、「大曲の花火」の観覧会場近くに6階建ての宿泊施設兼大会管理運営施設を建設する事業案が可決された。総事業費約10億円の建設事業が、2024年夏までの完成を目指して動きだすことになる。

 建設の目的は、夏の全国花火競技大会(大曲の花火)に県外から招く花火業者の宿泊場所として使うこと。また、これまでの大会で分散していた市や警察、消防、商議所の本部もこの施設に集約する。

 商議所によると、これまで業者が使っていた宿泊施設が20年に閉鎖。大会当日は市内や周辺地域の宿泊施設が観覧客で埋まるため、代わりとなる宿泊場所の確保が課題となっていた。また、関係機関の本部を施設に集約することで、多くの観覧客で混雑する会場のコントロール機能を強化し、トラブルの未然防止を図る狙いもあるという。

 花火大会当日だけでなく、全国のバイヤーを招いて行う花火見本市や修学旅行誘致、スポーツ合宿などでの利用も想定している。

 建設場所は観覧会場の雄物川河川敷に近い大仙市大曲船場町1丁目。鉄骨造り6階建てで、延べ床面積は3019平方メートル。総事業費10億円のうち7億円を金融機関から借り入れる。34年までの10年で返済する計画。返済額は1年当たり7070万~8050万円。年間維持費は1680万円。

 質疑では、景観に与える影響への懸念から「地域住民のことをどう考えているのか」といった声や、事業規模の大きさから「万が一返済できなくなった場合の責任は」といった声が上がった。

 執行部側は、景観に影響を与える範囲を示した上で、住民説明会を行う考えを説明。返済については「新型コロナウイルスの影響で収入がなくて償還が滞ったり、激甚災害があって償還計画が崩れたりした場合、繰り延べするなどの調整はあるかもしれない」と説明した。

 建設案と関連議案の採決は記名投票で行われ、委任状を含め賛成56、反対27、白票2で賛成が過半数だった。

 佐々木繁治会頭は取材に「大曲の花火の振興に不可欠な未来への投資と考えている。新しい取り組みなので反対意見があるのは当然。5年、10年後によかったと思われる施設になるよう取り組んでいく」と話した。

 承認された22年度予算は10億8674万円。このうち、花火振興事業特別会計は7億7978万円。

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