
花巻市大迫町の市総合文化財センター(平野克則所長)は14日まで、企画展「嶽妙泉寺(たけみょうせんじ)-早池峰信仰に関わった人々」を開いている。花巻、遠野、宮古の3市にまたがる早池峰山(1917メートル)西側の登山口付近にあった同寺に焦点を当て、早池峰信仰の歴史において果たしてきた役割について紹介している。
早池峰山は古来から水をもたらす豊作の神や山の恵みをもたらす山の神としてあがめられ、三陸の漁師にとっては沖から船の位置を知らせる「山あて」として豊漁と船の安全を守ってきた。南部氏が豊臣秀吉から花巻、北上地域の領地を与えられると、盛岡藩全体を守る山として歴代藩主のあつい崇敬を受けた。
企画展では、病魔退散や災難よけとして配っていたお札「牛王宝印」など約150点を展示。説明パネルも充実しており、嶽妙泉寺と遠野妙泉寺が早池峰山の祭祀(さいし)の主導権を巡り争った「早池峰表裏論争」(1655~1744年)で、両寺が創作した開山伝説などを取り上げている。
同センターの中村良幸文化財専門官(67)は「早池峰山は高山植物に目がいくが、信仰の歴史を知った上で登ると違った楽しみがある。早池峰信仰の規模を知り、当時の情景に思いをはせてほしい」とPRする。
午前9時~午後5時。会期中無休。入館料は一般200円、小中高生100円。問い合わせは同センター(0198・29・4567)へ。
早池峰山は古来から水をもたらす豊作の神や山の恵みをもたらす山の神としてあがめられ、三陸の漁師にとっては沖から船の位置を知らせる「山あて」として豊漁と船の安全を守ってきた。南部氏が豊臣秀吉から花巻、北上地域の領地を与えられると、盛岡藩全体を守る山として歴代藩主のあつい崇敬を受けた。
企画展では、病魔退散や災難よけとして配っていたお札「牛王宝印」など約150点を展示。説明パネルも充実しており、嶽妙泉寺と遠野妙泉寺が早池峰山の祭祀(さいし)の主導権を巡り争った「早池峰表裏論争」(1655~1744年)で、両寺が創作した開山伝説などを取り上げている。
同センターの中村良幸文化財専門官(67)は「早池峰山は高山植物に目がいくが、信仰の歴史を知った上で登ると違った楽しみがある。早池峰信仰の規模を知り、当時の情景に思いをはせてほしい」とPRする。
午前9時~午後5時。会期中無休。入館料は一般200円、小中高生100円。問い合わせは同センター(0198・29・4567)へ。