本のカリスマ、熱い思い さわや書店元店長・伊藤さん、一周忌展

伊藤清彦さんの書評やお薦め本が並ぶ企画展。移動図書館車での記念企画も紹介している
 一関市大手町の一関図書館(黒川俊之館長)は、昨年2月に65歳で亡くなった元副館長の伊藤清彦さん(同市東山町出身)の足跡を紹介する企画展を開いている。さわや書店(盛岡市)勤務当時「カリスマ店長」として知られた伊藤さんの書評や読書記録などを公開。過去の図書館企画で参加者に宛てたメッセージも展示しており、伊藤さんの思いを伝えながら読書への関心を高めてもらう。21日まで。

 「ありがとう伊藤副館長」と題し、一周忌に合わせて企画。市が発行している「広報いちのせき」や市街地活性化センター「なのはなプラザ」が作製する季刊誌に2017年から20年1月までに掲載された書評をまとめた。本県や東北ゆかりの作家の作品が多く取り上げられている。

 伊藤さんが執筆した岩手日報の大型コラム「いわての風」も掲示。本の記録を書き留めた日記帳には、読んだ内容や感想が細かく記されており、多い日には3冊に上る。

 19年に伊藤さんが中心となって取り組んだ、移動図書館車「わかくさ号」の30周年記念企画も紹介。好きなジャンルや感動した本をアンケートに記入してもらい、一人一人に合わせた本を中身が見えない「福袋」として貸し出す仕組みで人気を集めた。本に添えた一筆箋のメッセージの複写も展示しており、「ちょっと心がほんわかする本を選んでみました」「単行本と文庫本では結末が異なります」などと書かれている。

 伊藤さんは13年4月から同図書館副館長を務め、14年に移転開館した図書館の整備に尽力。蔵書の充実に努めるなど積極的な読書推進活動が評価され、20年度の全国公共図書館協議会表彰を本県で唯一受けた。

 同図書館の小田那津子司書は「伊藤さんの書評は、読み手への愛であふれている。文章を通じて思いに触れ、多彩なジャンルの本に親しんでもらいたい」と期待する。

 会期中の開館時間は午前10時~午後7時。

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