三船敏郎生誕100年、ゆかりの地・鳥海を巡る

三船さんのパネル写真などが並ぶ特別展
 2020年は「世界のミフネ」こと三船敏郎さんの生誕100年に当たる。父親の出身地である秋田県由利本荘市の鳥海地域では、三船さんをあしらった看板が掲げられ、父親の生家も現存する。節目の年、名優に思いをはせながら、ゆかりの地を訪ねた。


 由利本荘市の中心部(旧本荘市)から、国道108号を車で南下すること約50分。道路脇にある工務店の外壁に、三船さんをあしらった看板はある。黒澤明監督の名作「赤ひげ」(1965年公開)主演時の写真を元にしており、「三船敏郎ゆかりの地鳥海」と書かれている。



 看板は縦1・8メートル、横3・6メートル。鳥海地域の有志でつくる「サークル山鳩」(野口元会長)が5年前に設置した。名優とのつながりを地域活性化につなげたいと、13年前に第1弾を製作し、同じ図柄で掛け替えたのが現在の看板という。

 三船さんの父親の生家があるのは、そこから南へ5分ほど進んだ笹子(じねご)川に架かる小川(こがわ)橋のたもと。鳥海町史(85年刊)に1882年に建てられたとあり、今年で築138年。歴史を感じさせる豪壮なたたずまいだ。三船さんは生前、旧鳥海町を4度訪れ、1969年にはこの屋敷で親類と歓談している。

 現在暮らすのは、三船家の本家筋に当たる由裕さん(68)。かつて都内の三船さん宅を何度か訪ねたことがあり、「映画の役だと豪快なイメージだが、きちょうめんな印象を受けた。忙しそうにしていて、近寄りがたいオーラがあった」と振り返る。生誕100年に当たり「改めて重みのようなものを感じる」と話した。




 さらに車で南へ10分。笹子地区の笹子公民館では三船さんの記念特別展を開催中だ。5枚のパネル写真、直筆サイン、秋田を訪問した際の写真などが並び、訪れた人たちは懐かしそうに見詰めていた。特別展は今月26日まで。その後は同市のホテル「フォレスタ鳥海」で来年1月末まで実施する予定だ。

 特別展もサークル山鳩の企画。事務局長の佐藤定樹さん(61)によると、過去にも三船さんにちなんだ討論会や映写会を開催してきた。今年も同様のイベントを計画したが、新型コロナウイルス感染拡大を考慮し、ささやかな形の特別展に変更したという。

 佐藤さんは「三船さんと鳥海の縁は、地域の財産であり誇り。100周年イベントを予定通りにできなかったのは残念だが、これからも語り継いでいきたい」と話した。


三船敏郎さん 
1920年4月、中国・青島生まれ。軍隊生活を経て戦後、東宝のニューフェース第1期生に合格し映画界へ。47年「銀嶺の果て」で主役デビュー。その後「羅生門」(50年)、「七人の侍」(54年)など数多くの黒澤明監督作品で主演を務めた。世界的な映画祭でも高い評価を受け、「世界のミフネ」と呼ばれた。97年12月、77歳で死去。

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