風間浦・下風呂「海峡の湯」オープン

「海峡の湯」は四つの浴槽があり、「大湯」「新湯」「井上靖ゆかりの湯」の三つの源泉が楽しめる=1日

 青森県風間浦村の下風呂温泉郷で古くから共同浴場として親しまれた「大湯」と「新湯」が11月30日に閉館し、翌1日、新たに村営の「下風呂温泉 海峡の湯」がオープンした。津軽海峡を一望できる浴場には、大湯と新湯のほか、2019年に取り壊された長谷旅館の湯が引き継がれ、一度に3種類の泉質が楽しめる。

 「海峡の湯」では1日、開業記念式典が行われ、冨岡宏村長が「地域住民の新たな憩いの場として愛され、観光振興の起爆剤となることを願う」とあいさつした。

 館内には津軽海峡の新鮮な地魚料理を提供する「下風呂おんせん食堂」もある。2階には文豪・井上靖が小説「海峡」を執筆するために滞在した長谷旅館3号室を再現した「井上靖ゆかりの客室」や、同村と交流があった同志社創始者・新島襄や小説家水上勉の功績などを紹介するコーナーも整備した。

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 風間浦村営の「下風呂温泉 海峡の湯」が1日、オープンし、室町時代から続くとされる温泉郷の歴史に新たな一ページが刻まれた。

 海峡の湯は1階に浴場と休憩所、食堂を設け、2階には文豪・井上靖が滞在した長谷旅館の一室を再現するなど観光拠点としても期待されている。

 一方、長年地区住民や湯治客を癒やしてきた共同浴場「大湯」と「新湯」は11月30日午後6時、のれんを下ろした。閉館を惜しむ人たちが集まり、築50年を超えた浴舎に別れを告げた。番台の女性たちは花束を受け取ると涙ぐみ、住民が拍手でねぎらった。

 新湯の番台・工藤洋子さん(68)は海峡の湯のスタッフになる。「新湯派、大湯派が一緒になり、にぎやかでいいんじゃないかな。新たな社交場になってほしい」と期待した。

 海峡の湯は長谷旅館の跡地に建った。同旅館を営んでいた三浦立博さん(85)は同旅館が引いていた源泉の“復活”に「湯冷めしない、あとからぽかぽかするいい湯だ」と話した。

「下風呂温泉 海峡の湯」の開業記念式典でテープカットをした関係者

大湯の閉館セレモニーで記念写真に納まる住民たち

新湯ののれんを下ろす番台の女性

「海峡の湯」では、文豪・井上靖が滞在した長谷旅館の3号室を再現した

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