風土香り立つクラフトジン 世嬉の一酒造、消毒用の技術応用

世嬉の一酒造が新たに販売するクラフトジン。ヒバやサンショウの実などで香り付けした
 一関市田村町の世嬉の一酒造(佐藤航(わたる)社長)は21日から、クラフトジンの販売を始める。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため製造に乗り出した消毒用アルコールの生産技術を応用した。同社によると、県内でクラフトジンを売り出すのは初めて。

 ブランド名は「清庵(せいあん)-SEIAN-」。野草の食べ方を紹介して飢饉(ききん)から人々を救った江戸時代の一関藩医、建部(たけべ)清庵にちなんだ。商品は2種類で、アルコール度数40%のスピリッツ「クラフトジン」(300ミリリットル)が1500円、炭酸水で割ってレモン果汁などを加えた度数8%のリキュール「クラフトGIN&SODA」(330ミリリットル)が500円。

 製造には減圧蒸留器を使用した。ビールを蒸留したアルコールに、針葉樹セイヨウネズの実「ジュニパーベリー」と植物を加えて香り付け。植物は季節ごとに変えていく予定で、今回は一関産のヒバやクロモジ、国産のサンショウの実を取り入れた。

 同社は2012年に減圧蒸留器を導入したが、14年に一度使用したのみとなっていた。しかし、コロナを踏まえて5月に消毒用アルコールを製造。新たにスピリッツ製造免許を取得したことで、商品開発の幅が広がった。

 佐藤社長(49)は「地域ならではの原材料を使った商品作りを進めていく。岩手の新たな特産品を目指し、海外展開も視野にブランドを成長させたい」と決意を示す。

 今回香り付けした「クラフトジン」は400本、「クラフトGIN&SODA」は600本を販売する。同社ホームページや市内の酒販店で取り扱う。問い合わせは同社(0191・21・1144)へ。

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