柳家本店 惜しまれ来月閉店 コロナ影響、店舗統合へ

45年間にわたって常連客らに愛された柳家本店=盛岡市大通
 盛岡市大通のさわや書店3階で、45年にわたって親しまれたラーメン店・柳家(大信田和彦社長)の本店が11月3日に閉店する。県民に愛される魅惑の味を発信した拠点で、新型コロナウイルス感染症の影響による店舗統合が理由。初代店主の大信田和一会長(79)は「お客さんへの感謝が商売人としての志」と決意を新たに、12月開業の新店舗で変わらぬ味を提供する。

 柳家本店は1975年に開業した。一般に2階以上の飲食店は繁盛しないとの声が根強い中、大信田会長が「店を出すなら盛岡の中心で」という強い思いから開いた始まりの地だ。当初は苦戦もしたが、おかみの妻良子さん(74)は「自己流で何も分からず大変だったが、それも含め楽しかった」と振り返る。

 人気に火を付けたのは、今や定番となった「キムチ納豆」。「こんなのラーメンではない」という声もあったが、斬新な組み合わせと、くせになる絶妙な味わいが徐々に浸透した。大信田会長は「大豆の甘みが日本人に合うのかな。自然とお客さんが好んで食べ始めたメニューで、大きく育ててもらった」と感謝する。

 ビル一体に響き渡るような自身の「いらっしゃいませ」の甲高い声も名物になった。「家族や従業員を支えてくれるお客さんへの恩返しの気持ちが出ているもの。100人に1人でも1階から店に来てくれればとも思って」と笑う。

 コロナの影響が広がる今年は、本店の経営も打撃を受けた。同店の4~9月の売り上げは前年比4割減。同社は今後の店舗展開を見据え、本店と大通2号店、アスティ緑ケ丘店(閉店済み)の盛岡市内3店の統合に向けて準備を進めてきた。12月1日には同市大通の映画館通りに総本店(米沢和純店主)を開業。店舗集約によって、柳家は国内外グループ11店舗となる。

 新たな場所で腕をふるう大信田会長は「中身が濃いものだけが生き残る時期であり、コロナ禍に立ち向かう」と強調。同社の西條秀市専務(46)は「生き残るための前向きな閉店であり、支えてくれたお客さんやビル関係者に感謝したい」と前を向く。

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