天台寺360年ぶり往事の姿 二戸市・大修理終了

大修理を終えた天台寺の本堂。360年ぶりの建立当初の姿を見せている=二戸市浄法寺町
 二戸市は27日、大修理を終えた同市浄法寺町の天台寺(菅野澄順(ちょうじゅん)住職)の報道向け説明会を開いた。解体しての大規模修理は、現在の本堂が建立された1658(万治元)年以来約360年ぶり。みちのくの古刹(こさつ)が、建立当初の姿を見せている。

 大修理を終えたのはともに国指定重要文化財の本堂と仁王門。傾き、雨漏りもあったため2013年から工事が行われた。本堂の屋根は建立時と同じ厚さ約1センチのスギ板を敷き詰める「とち葺(ぶ)き」を復元した。傷んだ柱は修復し、使える部材は再利用した。

 柱と屋根以外はカツラの部材を使っていたことが分かった。同寺の本尊は「桂泉(けいせん)観音」と呼ばれていることなどから、市文化財課の柴田知二主査は「カツラをあえて選んで使ったのだろう」と推測する。

 仁王門は傷みが激しいため、建物全体を解体し修復した。防災のため避雷針や放水銃も整備した。総事業費は約9億円。

 同寺名誉住職の瀬戸内寂聴さんは「寄付をくださった方々や信者の方々にも、見事な改修結果を見ていただきたいが、このような状況の中、全て内輪にしなければいけないことが残念。観音様のおかげで改修が成り立ったと感謝している」とコメントを寄せた。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、県は県境をまたいでの移動自粛を求めている。5月5日に予定していた春の例大祭も中止となった。同寺責任役員の千葉康行さん(75)は「多くの方の寄付で完成した。いつか機会があれば見てほしい」と語る。

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