漁師発 三陸薫るシードル 大船渡・ウニ殻を肥料にリンゴ栽培

オリジナルシードルについて話し合う崎浜ヤンキー実行委のメンバーと、スリーピークスの及川武宏代表取締役(右)
 「崎浜ヤンキー」のブランドを掲げ、大船渡市三陸町越喜来の崎浜地区で地元海産物の発信をしている若手漁師が、オリジナルのシードル作りに取り組んでいる。同市大船渡町でワインなどを製造販売するスリーピークス(及川武宏代表取締役)との共同開発で、今月中の販売開始を予定。崎浜のウニの殻を肥料にして育った陸前高田市のリンゴを使い、三陸の恵みが詰まった商品となりそうだ。

 崎浜ヤンキー実行委(山崎太樹委員長)が、自分たちが育てる海産物と地元素材でワインなどを造るスリーピークスとの間で「何かコラボレーションできないか」と考えたのがきっかけ。及川代表取締役(40)と話し合いを重ね、崎浜産のウニの殻をシードル用のリンゴの肥料にすることにした。

 2014年から土壌改良などを目的にカキの殻をまいた畑でワイン用のブドウを育ててきた及川代表取締役。以前から「ウニの殻も良い肥料になるという話を聞き、気になっていた」と話す。

 両者は昨夏、陸前高田市米崎町のリンゴ畑にウニの殻をまいて土作りに取り組んだ。育ったリンゴを昨秋までに収穫し、シードルの原料とした。

 スリーピークスにとっても共同での商品開発は初めて。及川代表取締役は「これまでお酒と料理を組み合わせる機会などはあったが、食材を生産する現場同士で組むことはなかったので貴重な経験だ」と話す。

 崎浜地区の早採りワカメやメカブの販売、首都圏での交流会などを通して同地区の活性化に取り組んでいる同実行委。山崎委員長(33)は「まず第一に、本来捨てられるウニの殻が肥料として役に立ったことが漁師としてとてもうれしい。シードルは海のものと合わせて楽しんでもらいたい」と完成を心待ちにする。

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