雪壁のスクリーンで上映会開催へ 鹿角市で横浜出身濱野さん

雪壁のスクリーンの試作に汗を流す濱野さん=道の駅かづの駐車場
 映画館のない秋田県鹿角市に映画鑑賞できる環境をつくろうと奮闘している若者がいる。同市花輪の鹿角観光ふるさと館あんとらあ(道の駅かづの)で働く横浜市出身の濱野夢斗さん(23)だ。来月2日に道の駅かづので雪の壁をスクリーンにして映画を上映するイベントを企画。親子連れらに楽しんでもらおうと準備に汗を流している。

 濱野さんは、旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の澤田秀雄会長兼社長が主宰する公益財団法人「澤田経営道場」(東京)の道場生。昨年4月に5期生として入門し、経営学を学んでいた。昨年10月から道場の実地研修先に指定されている道の駅かづのの運営会社「かづの観光物産公社」に派遣され、フロアマネジャーを務めている。研修先にはリゾート施設や航空会社もあったが、市民や地域と深く関わりたいと思い、道の駅かづのを選んだという。

 鹿角市に転居して感じたのは夕方以降、家族で楽しめるような場所が少なく、街に明かりが少ないということだった。市内には映画館もないことから、自身が好きな映画を通じ、夜でもにぎわいが感じられるような地域にしたいと考えたという。

 「映画は鑑賞した人の思い出に残る娯楽。鹿角は映画を楽しめるところだという思い出が若者に残れば、地元への愛着が湧き、定着にもつながるのではないかと思っている」と濱野さん。

 来月2日のイベントでは道の駅かづの駐車場に縦6メートル、横11メートルの雪の壁をつくる。市内の雪は例年に比べて少ないが、駐車場から集めれば、スクリーンを設営できるめどが立っているという。

 上映するのは洋画「ネバーエンディング・ストーリー」。観客は駐車場に止めたマイカーの中で鑑賞。音声は付近一帯にラジオの電波を飛ばすシステムを使い、カーラジオで受信する。

 イベントは、道の駅かづのと大館市の映画館「御成座」、鹿角市のラジオ局「鹿角きりたんぽFM」が主催。濱野さんの思いに触れた両者が意気に感じ、機材提供などで協力する。御成座の切替義典代表(46)は「うちも野外上映には以前からトライしてみたいと思っていた。県外から来た若者が積極的に動くのはいいね」と話す。

 濱野さんは先月にも、市文化の杜(もり)交流館コモッセで映画「キングダム」の上映会を企画している。「前回は小さい子どもがいて会場に足を運べないという声があった。しかし、今回は個室とも言える車の中から映画を鑑賞でき、子連れでも大丈夫。楽しんでもらいたい」と話している。

 当日は午後4時開演。入場は30台限定で事前申し込みが必要。申し込み状況によって当日の入場も可能。料金は前売り大人1人千円、当日1500円(いずれも高校生以下無料)。

 問い合わせは道の駅かづのTEL0186・22・0520

鹿角市

秋田
鹿角市の宿泊費、最大1万円引き! 北東北3県在住者が対象
秋田
ドラゴンアイ、今年も開眼 八幡平、期間限定の絶景
秋田
ローカル鉄道「花輪線」の魅力は? 鹿角市でトークショー
秋田
映画ロケで地域が変わった 鹿角市に「ロケーション」特別賞
秋田
伝統の舞、厳かに ユネスコ登録「大日堂舞楽」奉納