行き先「地獄」→帰りは「この世」 湯沢市でバスツアー、三途川渓谷など巡る

 かつて秋田県湯沢市の高松地区を運行していた路線バス「木地山線」を1日限定で復活させるバスツアー「三途川経由 地獄行き」が27日、市内で行われた。午前と午後の各回に満員の20人ずつが乗車し、三途川渓谷や川原毛地獄を巡った。

 羽後交通は2011年までJR湯沢駅周辺から終点の泥湯温泉まで「木地山線」を運行していた。1日限定の復活バスツアーは「ゆざわジオパーク」のPRや新たな体験型コンテンツとしての実証実験も兼ね、湯沢市ジオパーク推進協議会(会長・佐藤一夫市長)が初めて実施した。

 ツアーは羽後交通の車両を活用し、JR湯沢駅前を出発して湯沢市役所、三途川渓谷、川原毛地獄などを巡る内容。バス前部には行き先として「三途川経由 地獄」と表示された。かつて路線バスが運行していたルートも通りながら参加者を運んだ。

 午前のツアーでは三途川渓谷や川原毛地獄で、市ジオパーク推進協の認定ジオガイドが、地名の由来や歴史などを説明した。三途川は三つの川が合流し「三津(さんつ)川」と呼ばれていたが、霊場として川原毛地獄が注目されるにつれ、その手前にある三津川が「あの世」と「この世」をつなぐ「三途川」に例えられるようになったと解説。参加者は熱心に聞いていた。

 ジオサイトには「三途川」「川原毛地獄」と記載したツアー限定のバス停も設置され、記念に写真を撮る参加者もいた。帰りのバスの行き先は「(急行)この世」と表示。JR湯沢駅前に到着し、3時間半余りのツアーを終えた。

 横手市十文字町から友人と参加した女性(81)は、「出身が湯沢で、20年ぶりに見に来て懐かしさを感じた。来ることができて楽しかった」と話した。企画発案者の佐藤市長も乗車し「次は紅葉などの季節に企画したい」と話した。

 申し込みには定員40人を超える195人から応募があり、抽選で参加者を決めた。

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