桜満開、屋台や土産物店も準備着々 「角館の桜まつり」15日から

まつり開幕に向け準備が進む桜並木駐車場の飲食屋台
 秋田県仙北市の「角館の桜まつり」が15日、開幕する。今年は武家屋敷通りのシダレザクラ、桧木内川堤のソメイヨシノともに平年よりも2週間早く満開を迎えており、先週末ごろから花見客が増えてきた。期間中は雨の予報が目立つが、4年ぶりに新型コロナウイルス禍前と同規模の開催となるため、地元関係者の期待は高まっている。

 桜まつりは市内で最も多く観光客が訪れるイベントだが、2020年はコロナ禍で中止。21、22年は規模を縮小して開催した。今年は武家屋敷通りの歩行者天国や、桧木内川沿いの桜並木駐車場での飲食屋台、飾山囃子(おやまばやし)などを披露するステージイベントが4年ぶりに復活し、夜には桜のライトアップも行われる。

 開幕を2日後に控えた13日、会場となる桜並木駐車場では市職員が特設舞台を設置したほか、屋台業者が調理器具を搬入したり、メニュー表を張り出したりするなど準備に追われた。

 コロナ禍以降、観光関連業者は大きな打撃を受けてきただけに、久しぶりの通常開催を心待ちにしている。

 武家屋敷通り近くの土産物店「角館こだわり蔵」の持麾(もちざい)由紀子社長(55)は「すでに多くの観光客が来ていて、通りにはここ3年なかった活気がある。コロナ前のような人出に期待している。咲き始めが早かった分、前半勝負になりそうだ」と話した。

 「田町武家屋敷ホテル」では、10日ごろから来月の大型連休までほぼ満室の状態が続く。佐藤則行支配人(71)は「例年より満室状態になるのが1週間ほど早い。開花が早まったことで4月下旬の予約に少しキャンセルも出ているが、すぐに新しい予約で埋まっていく」と観光客の戻りを感じている。

 「お食事処 桜の里」など飲食店2店を営む竹内賢承さん(43)は4月に入ってから多忙な日が続く。「外国人の姿もあって、コロナ前に戻っている。後半どれだけ来てくれるか不安な部分もあるが、花が散った後でも緑が美しいし、ステージのおはやしなども楽しんでもらいたい」と話した。

 これまでにない早い開花に飲食屋台の業者からは「もっと早く開幕してもらいたかった。稼ぎ時が短過ぎる」といった声も聞かれた。

 市はまつり期間中、昨年の61万人を上回る100万人程度の人出を見込んでいる。

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