阿仁伏影地区のリンゴで、爽やかな発泡酒を! 協力隊員が開発

 秋田県北秋田市の地域おこし協力隊員として活動する斎藤美奈子さん(34)が、阿仁伏影地区のリンゴを使った発泡酒「伏影アップル・ヌーヴォー」を開発した。羽後町の醸造会社に製造を依頼。リンゴの爽やかな風味とホップの苦みがマッチした逸品に仕上がった。市のふるさと納税の返礼品として、今月18日まで取り扱っている。

 相模原市出身の斎藤さんは2020年夏に協力隊員となり、北秋田市阿仁地区に住んでいる。地区の特産品のリンゴを全国にPRしようと、発泡酒の商品化を企画した。

 材料には阿仁伏影のやましち果樹園で8月に摘果された「ふじ」と「千秋」を使用。保存料や着色料は加えず、ストレート果汁にこだわった。リンゴの香りを生かしつつ甘さを抑えてあり、ホップの持つ独特の苦みを楽しめる。11月中旬に完成。アルコール度数は5%で、1本330ミリリットル入り。

 阿仁伏影のリンゴ栽培は、行商したマタギが青森県から苗木を持ち帰ったのが始まりとの逸話があることから、マタギ姿をしたクマの図柄をラベルに採用した。

 9日に市役所で、津谷永光市長に発泡酒の完成を報告。津谷市長は「発泡酒を造ろうという思いをすぐに行動に移してくれて、頼もしい。これからも市を積極的にPRしてほしい」と話した。

 斎藤さんは「国内外のクラフトビール工房で醸造について学び、市内にブリュワリーを設立するのが目標。醸造を通じて北秋田を元気にしたい」と意気込みを語った。

 発泡酒は市のふるさと納税の返礼品限定で取り扱っている。「楽天ふるさと納税」や「ふるさとチョイス」などの仲介サイトから申し込める。来年以降は、市内の飲食店や店舗での販売も計画するという。

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