名品を間近で、サントリー美術館名品展開幕 県立近代美術館

華やかな屏風絵や工芸品などが並ぶ名品展
 東京・六本木のサントリー美術館が収蔵するコレクションを紹介する名品展が16日、横手市の県立近代美術館で始まった。江戸期に活躍した絵師の池大雅や円山応挙、フランスのガラス工芸作家エミール・ガレの作品など計約50点を、前期(8月16日まで)と後期(18日~9月11日)に分けて展示する。

 旧秋田藩主佐竹家が所有した重要文化財「佐竹本・三十六歌仙絵 源順(みなもとのしたごう)」は、紀貫之や小野小町ら和歌の名人36人の肖像や詠歌が記され、大正期に分割して売却された絵巻の一部。平安中期に活躍した源順が、笏(しゃく)を持つ手に頬を当て歌想を練る姿が描かれている。前期のみの展示。

 このほか、土佐派の絵師による屏風(びょうぶ)絵や華やかな模様の打ち掛け、日常生活で用いられた工芸品などが幅広く並ぶ。

 家族と訪れた秋田市御所野の森川眞琳(まりん)さん(15)=秋田高1年=は「屏風絵のダイナミックな構図や余白の使い方が面白い」と話した。展覧会を担当する同館学芸員の秋田達也さん(47)は「実物を目の前にすることで初めて分かる、繊細な表現の魅力を味わってほしい」と語った。

 午前9時半~午後5時(入館は4時半)。観覧料は一般1300円、高校・大学生千円、中学生以下無料。今月31日午後1時半からは、サントリー美術館学芸部長の石田佳也さんが記念講演を行う。参加無料。申し込み、問い合わせは県立近代美術館TEL0182・33・8855

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