生のフキや土器で調理したサケ… 縄文食体験してみる?鹿角

キノコなどを土器のレプリカで煮て食べるコースもある(鹿角市提供)
 秋田県鹿角市は、大湯環状列石の観光活用に向け、「縄文食」の体験プログラムを今月下旬から売り出す。旅行業を手掛ける地域DMO(観光地域づくり法人)・かづの観光物産公社に委託し、プログラムを組み込んだ旅行商品も販売する。

 市は、世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成遺跡の一つである大湯環状列石の価値を後世に伝え、保存すると同時に、観光誘客につなげようと、文化庁の「生きた歴史体感プログラム促進事業」を活用し、縄文時代の「食」「まつり」「暮らし」の三つの体験プログラム作りを進めている。

 縄文食の体験はその第1弾で、人が火と土器を使うことにより長時間の煮炊きが可能となった食文化の原点を知ってもらう内容。大湯環状列石から出土した土器付着物の分析や、発掘調査報告書などの文献から科学的根拠に基づきメニューを再現する。

 体験プログラムは大湯環状列石のガイダンス施設・大湯ストーンサークル館で提供する。メニューは(1)「フキやゼンマイを生で食べる」(2)「キノコや焼いたサケなどを土器のレプリカで煮て食べる」―の2種類。塩などの調味料は使わず、細かく刻んだクルミやクリで味を調える。参加者はスケジュールに合わせて(1)のみ、あるいは(1)と(2)の両方を体験できる。

 プログラムを組み込んだ旅行商品は、花輪の国登録有形文化財・旧関善酒店や史跡尾去沢鉱山などを巡るほか、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産の「花輪ばやし」の屋台を見学する行程を予定している。

 プログラムを組むに当たり、市は1月中旬にモニターツアーを実施した。参加した県内外の観光業界関係者ら11人からは「他ではやっていない鹿角だけのコンテンツ。徹底的にこだわって磨き上げることができる」などの反響があったという。

 考古学者らがプログラムの内容について専門的見地から提言する検討委員会が2月28日に市役所で開かれ、委員からは「季節ごとに食材を変えると、より深みが増すのではないか」との声もあった。

 市産業活力課は「ファミリー層をターゲットに、夏休みの自由研究などに活用してもらえるようPRしたい」としている。

食体験、29日スタート

 鹿角市は17日、大湯環状列石の観光活用策を探る「大湯環状列石JOMON体感促進事業」の推進協議会を開き、「縄文食」体験プログラムの料金や所要時間を公表した。

 企画・販売を担う地域DMO(観光地域づくり法人)・かづの観光物産公社が今月19日から同社ホームページで参加者を募集し、同29日に体験プログラムをスタートさせる。

 「フキやゼンマイを生で食べる」体験が30分で1人1500円、これに「キノコや焼いたサケなどを土器のレプリカで煮て食べる」体験を加えたコースは1時間で1人3500円。今後、家族割引なども検討する。

 文化遺産などを観光資源として活用する市のヘリテージ・ツーリズムにも体験プログラムを組み入れる。縄文食と宿泊施設での食事を組み合わせた一連のツアー商品として売り出し、5月下旬に催行予定。

 会議には行政や経済団体、観光関連業者ら18人が出席。鹿角市の関厚市長は体験プログラムについて、「縄文産業として市の未来につながる取り組みにしたい」と述べた。

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