小説「鳥影」と古里つなぐ 盛岡・啄木記念館が収蔵展

啄木の小説「鳥影」と旧渋民村のつながりを紹介する収蔵資料展
 石川啄木記念館の収蔵資料展「啄木と渋民~小説『鳥影(ちょうえい)』より~」は、盛岡市の同館で開かれている。旧渋民村(現盛岡市)を舞台に展開する同作を通し、ふるさと渋民の様子や、モデルとなった人々を紹介している。

 「鳥影」は1908(明治41)年11、12月、東京毎日新聞に59回連載された。小説家として認められようと苦闘する啄木は東京・蓋平館(がいへいかん)別荘に居て、初の(そしてただ一度となる)新聞連載小説に取り組んだ。物語は好摩駅へ降り立つ帰省の場面から始まり、若者らのひと夏の交遊群像を描いてゆく。

 啄木の盛岡中学時代の友人・金矢(かなや)七郎の家の人々を小川姓で登場させていること、同駅や鶴飼(つるがい)橋を実際の地理を念頭に描写したとみられることなどを、写真や地図を用い解説している。

 同館の藤田麗(うらら)学芸員は「啄木が渋民に住んだ18年間が小説に色濃く反映され、とりわけ自然描写が美しい。啄木の人生から切り離せない渋民という地を、『鳥影』から感じ取ってほしい」と強調する。

 5月8日まで。月曜休館(祝日の場合は翌平日が休み)。午前9時から午後5時(入館は同4時半)まで。入館料は一般300円、高校生200円、小中学生100円。

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